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「……まさか、来てくれるなんて」
「助けんなんて選択肢、俺には無いから」
Aの傷が痛々しい。殴られたせいで赤黒く腫れた頬。所々にある痣。両手足首には、拘束のせいで赤く痕がついている。
「…………何された？」
「暴行加えられただけ。キスとか、そういうのはされてない」
「……そう、か。なぁ、俺が今触っても怖くない？」
「大丈夫。ゾムは、安心するの」
ホッとしたゾムは、着陸した瞬間にAを抱えて医務室に向かってまた走り出す。
「A！！！ゾムお前、1人で奪還したんか！？」
「そんなんどうでもええ。Aの治療が先や」
驚くコネシマの横を通り過ぎて、医務室の戸を蹴破る。Aの代理として医務室を管理していた副総監が慌てて立ち上がる。安心したように笑ったあと、ゾムからAを受け取る。
「傷1つ残さず治療します」
「頼んだ」
ベッドに寝かせられたAは消毒液を染み込ませた綿を頬に押し付けられる。
「痛っ！染みる！いいよ、消毒しなくて！」
「貴方はそれでも医者ですか……!!A先生、アンタどんだけ心配かければ気が済むんだ」
「ごめんって。アンタには迷惑かけてるね」
「理不尽で、自由で、突飛な、世界一凄い医者の部下って大変ですね」
「……可愛いヤツめ」
頬に大きなガーゼを貼られ、足は大きく損傷していたため、包帯を巻かれた。
「……なんか、大怪我したみたいで嫌」
「わがまま言わないでくださいよもぉ……ゾム隊長！！この我儘上司とっとと連れ帰って下さい」
「おー!!ありがとうな」
ゾムはAと手を繋いで、医務室を出る。それからしばらくして総統室に行き、グルッペンに帰還を伝える。
「Aか。おかえり」
「えっ、冷たっ！あぁ心に刺さったもう立てない」
「じゃあそこで餓死しろ」
「え、何あの人。怖いんだけど」
「……ゾムなら絶対連れ帰ってくれると思ってたしな。良かったな、1度フュゼ王国に行っていて。そうじゃないと気づかなかっただろ？」
「そーだね。あのパーティー会場ですれ違った人だったから。記憶力良くてよかった〜」
「工作員の顔が割れてるとは面白い話だ」
わざわざ立ち上がったグルッペンは、ゾムに労いの言葉と分厚い封筒を渡す。中身を見たゾムは絶句したあと、叫び声をあげる。
「要らんて、こんな大金！！！俺は、私的にAを助けたかっただけで」
「それでも、我が軍の優秀な軍医を取り戻す任務を遂行した事に変わりは無い。よくやった」
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けんまおし1016(プロフ) - もうこの作品もまじで最高でした!!!!他の作品もみるのはもちろんお気に入り登録もしときました!もう最高でした!!もう言葉にならないです!!!!! (2022年12月11日 9時) (
レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
一条なつき(プロフ) - めちゃくちゃ良かったですひたすら鼻水ズルズル涙ドバドバで読ませて頂きました！！ (2022年10月7日 2時) (レス) @page45 id: 10435debae (このIDを非表示/違反報告)
黒輝 雷音⚡ - 途中emさんが舌打ちしながらカーテン閉めるのでめっちゃ爆笑しちゃいました！(笑)めっちゃ面白い作品でした！ (2022年9月26日 2時) (レス) @page45 id: a7e2765b25 (このIDを非表示/違反報告)
這い寄る脅威(プロフ) - ピくんーーーーー！！！www (2022年8月29日 0時) (レス) @page49 id: 0893c6b06a (このIDを非表示/違反報告)
コム＠スランプなう(プロフ) - 夢主可愛い…zmさんッ！僕にもその子貸しt)))←おまわりさーんこいつでーす 番外編ちょくちょくかいてくれるの嬉しいです😊 (2022年8月28日 13時) (レス) @page49 id: 0ee0aa5caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年8月1日 20時
