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「教授、賭け事しませんか」
「ええけど……随分と自信あるんやね」
「はい。最後に教授とオセロ勝負をしたのは、12年前ですよね」
「そんな前だっけ」
「今のところ、私が0勝178敗。1勝くらいさせてくださいよ」
オセロ盤を持ってきたAは、挑発するようにエーミールを見た。口角をあげたエーミールは、書類を置いた。
「何を賭けるん？」
「お金……はつまらないですよね。私が負けたら、教授の書類、私が代わりますよ」
「俺が負けたら、Aちゃんの分やるっちゅう事か」
「そうです」
「おもろいやん。なら、本気で行くで」
「お願いします。……では、白で」
喉を鳴らして笑ったエーミールは、黒い石を手に取り、2つ真ん中に設置した。先攻はエーミール、後攻がAとなり、まずは普通に1個ひっくり返した。
同じようにしてAが返し、4つ角の少し前の4つ角を狙いに行った。
「……Aちゃん、強なったな」
「まだ、人を褒める余裕があるようですね」
「いや、結構キツいで」
顎に手を置いたエーミールは、次の一手を考える。ようやく決めて置いた場所をひっくり返したA。
「……!!」
「どうです？教授」
「人の嫌がることさせたら、右に出る人居らんもんな、Aちゃん」
ニヤッと笑ったエーミールは、真反対の場所に石を置く。Aが角を取るために石を置くと、それを予測していたように、エーミールがその斜めに石を置き、5つひっくり返す。
「教授こそ、演技派ですね」
「あっ」
「そんな分かりやすいとこ置かれたら、やりたくなるじゃないですか」
さらに石を置いたAは、今ひっくり返えされた分取り戻す勢いで色を白に染めていく。
参謀同士の頭脳戦は続き、1時間後、ようやく勝敗は決した。
悔しそうに白と黒の石が置かれるオセロ盤を見つめるエーミールと、嬉しそうにはにかみ、書類を押し付けるA。
「こういう勝負で人に負けるのは初めてや」
「私も、初めて勝ちました。これで、1勝178敗ですね」
「あーあ、じゃ、俺は仕事あるから、Aちゃんゆっくりしぃや」
「はい、ありがとうございます」
Aはエーミールに頭を下げ、部屋を出た。
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蒼 - ページ４０の話の上から１１行目（文字が開いて行数で書かせていただいております）ｚｍ様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (
レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え？？？？いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します！64がなにもない状態で公開されちゃってます！あれ？私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます！続きが楽しみだぁ！ (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月22日 18時
