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「ゾムさん。ゴミ屑でも一応我々国の国民です。殺傷行為はダメですよ」

「折角新しいナイフ買ったんやし、切れ味確かめたかったわぁ」

ゾムは、腹を抱えて蹲る男たちを踏みつけると、Aが聞いた事のないような低い声で言った。

「二度とこの女に関わんな」

「行きましょう、ゾムさん」

その様子を店の窓から見ていた兄さんは、口角をあげた。

「Aさん、エラい狂犬従えとるのう」



スラムを出た2人は、寄り道をせず、まっすぐ基地へ帰った。Aはゾムにパーカーを返し、付き合ってくれた礼を言った。

「こっちこそ、ありがとうな」

ゾムとAが話していると、それに気づいたコネシマがどこか不機嫌な様子で近付いてきた。

「どうしたんですか」

「……分からん。」

Aの肩に顎を乗せると、うー、と小さく唸った。奥の方では、トントンがコネシマを探していた。

「コネシマさん、トントンさん呼んでますよ」

「行きたないわ」

「……仕方ないですね。一緒に行きましょう?」

コクっと頷いたコネシマは、大人しくAについていった。コネシマをトントンに引き渡すと、Aは用事のためにグルッペンの部屋へと向かった。

「総統閣下。少しお時間いいですか」

「ええよ。どうしたん」

Aを部屋の中へ入れ、ソファに座らせる。

「エミさんから、ピジョンが動き始めているのは聞いているか?」

「ええ、聞いております」

グルッペンとAとピジョンは、いい話は1つもないので、グルッペンも大変言いずらそうに話を進める。

「K国は、我々国ごときでは手が出せない程の大国。そのK国が、また新たに1つの民族を根絶やしにしたらしい」

グルッペンの言葉に、舌打ちが総統室に響いた。

「今回、生き残りは確認されていない。」

「私にこんな話をするという事は、勿論なんかしらしろということですよね」

「ああ。恐らく、Aの存在はQ国を通じてK国にはバレている。しかし、何もしてこないということは……何か大きな計画を練っている可能性が高い」

「……止めろと?」

「正面衝突した場合な」

すると、Aの笑い声が総統室を支配した。グルッペンは目を開いて固まっている。

「クッハハハ!!!!そうなった場合、K国から人が居なくなりますよ」

「それは……国ではなくなってしまうな」

「そうですね、私は構いませんけどね」

意味深に笑ったAは、総統室を去った。その後ろ姿を見たグルッペンは、鳥肌が立っていることに気づいた。

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- ページ40の話の上から11行目(文字が開いて行数で書かせていただいております)zm様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え????いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます! (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します!64がなにもない状態で公開されちゃってます!あれ?私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます!続きが楽しみだぁ! (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひよこの子 | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年3月22日 18時

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