【d!】俺らから逃げれると思っとんの？

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無事でいてくれて良かった。でも、来て欲しくはなかった。これ以上彼らが傷付くなら、私は耐えられない。お腹の子と一緒に死ぬ。

「っはっはっは！！！！無駄な抵抗を！！！まぁ、ええか。特別応接室に通せ」

「ええんか！？」

「かまへん。どうせ勝てないんだ。言い分くらい聞いてやろう」


グルッペンは自信満々だ。食事を中断して、特別応接室に向かう。

「Aさん……！」

「気安くAの名前呼ぶなや。殺すぞ」

ゾムがショッピ君を睨む。私はシッマとシャオロンに挟まれて、様子を見守ることしかできない。教授とショッピ君とチーノ君。机を挟んで反対側にグルッペンとトントンとオスマンがソファに腰掛けて居る。


「グルッペン・フューラー。今から俺らはお前に宣戦布告をする。これが最終決戦や」

「その気概、やはり我が軍に欲しい。軍に入れ。エーミール。参謀総長の座は空いているぞ。元参謀総長様は俺らの妻で忙しいからな」

グルッペンの言葉に教授達の纏う空気が揺らぐ。チーノ君はギリギリと歯ぎしりをしている。


「……まず。君達は大きな勘違いをしとる」

「は？」

「Aさんはこんなこと望んでへん。君らのせいで彼女の精神はボロボロやねん。好きでも無い男との子を理不尽に宿され、挙句の果てに安寧を得られる場所まで奪われて」

「それがAの幸せだ」

「貴方達がAさんに異常な執着を見せるようになったのは、あのテロ事件の後から。違いますか？」

「合ってるが、それがなにか？」

「彼女の命が脅かされて初めて君らは彼女への好意に気づいた。しかし元々な仲間であった彼女への接し方が分からず、拗らせまくった結果、狂ってしまったと」

「狂ってなどいない！」

「いいえ。貴方達は頭がおかしい。Aさんは以前の貴方達が好きだと言っています」

「そんなはずない！」

「前の皆の方が好きだよ」

「彼女への好意を抱くな、なんて言いません。ただ、表現方法を変えてはいかがですか。彼女が嫌がっている行為は、すべきでは無い。貴方達の過激な行為で、彼女が苦しんでいる。なぜ、気づかない？」

教授の訴えは一体何人に届いたのだろう。まぁ、どうせ彼らは変わらない。そう思っていたのだが。

「A。本当の事を教えてくれ。俺らのこと、嫌いか？」


「嫌いじゃないよ。でも、好きじゃない。友達としても、異性としても。昔に戻ってよ。もう軍には戻らないけど、君らが昔みたいに接するなら会いに来るから」

「俺は＿＿＿＿」

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