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「おい、起きろ」
翌朝、こめかみに青筋を立てたトントンが、今日何度目か分からないその言葉を口にした。トントンは不思議でたまらなかった。
何故、このような劣悪な環境でこんなにも熟睡できるのか、そもそも敵国に捕まって寝る奴は少ない。恐怖で怯えて、一晩中目が冴えているものだ。普通は。
「起きろっちゅうねん!!!!水バケツぶっかけんぞ!!」
トントンが怒号を飛ばすと、ようやくAは起きた。大きく伸びをしたあと、トントンに笑顔でおはようございます、と挨拶をする。
「飯。食え」
「どうしろと」
コトリと目の前にパンとスープが置かれるが、四肢を拘束された状態では食べることはできない。すると、トントンがAの手の拘束を解いた。
「どうせ逃げられへんやろ。お前みたいなちっこい女が俺みたいな軍人に」
「ごもっとも。……いただきます」
抵抗の意思は見せずに、パクパクと朝食を食べていった。
「毒とか疑わんの？」
「一応、自分が重要人物だって分かってますから」
「ほーん、おつむはええようやな」
「じゃなきゃナースやってませんって」
ごちそうさまでした、とトントンに食器を渡すと、また手錠をかけられる。
「今日は、ショッピ君が担当や。精々死なんようにな」
はっ、と鼻で笑ってトントンは部屋を出て行った。入れ違うように部屋へ入ってきたショッピは、クルクルとナイフを回して、Aの前に腰をおろした。
なぜだか分からないが、他の隊長達も見に来ている。
「なぁ、A。質問なんやけど」
「なんですか」
コネシマは、真面目な顔をして口を開いた。
「なんで、基地が爆発することを教えてくれたん？俺ら敵やで」
「気まぐれですよ」
「そうか。……で、仲間はどこに居るん？」
「いや、だから知らないですって。知ってたらとっくに言ってますよ。痛いの嫌いですし。なんならM国の人間嫌いですし」
Aは、足の位置を変えたそうに動くが、鎖が動きを制限する。ショッピが長さを調節すると、Aは少しくつろげた。
「M国の人間嫌いなん!?」
シャオロンが驚くと、Aはコクっと頷く。
「同僚からの嫌がらせ、総書記や軍医からのセクハラ、徹夜続きの仕事に書類の押し付け、それなのに安月給。この過酷な労働環境、好きになれるはずがないです」
「社畜っちゅうか、奴 隷やん」
ケラケラと笑うコネシマに、Aは冷ややかな視線を送った。ゾム達でさえも同情した目をしているのに。
「人の心無いんですか」
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はちみつ(プロフ) - 1章お疲れ様でした！2章も頑張ってください！ (2021年8月11日 17時) (
レス) id: 3af09653e7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - ひよこの子さん！まずは1章お疲れ様でした(; ;)やっぱり前作といい今作といい伏線かな...？と思われる描写がいくつかあり2章、3章がめっちゃ楽しみになりました！毎日ほんとに大量更新ありがとうございます...毎日の楽しみです...！体調に気をつけて頑張ってください！ (2021年8月11日 1時) (レス) id: d2abe96452 (このIDを非表示/違反報告)
狗 - ひよこの子さん、こんにちは。普段は作品にコメントとかしないのですが、面白すぎてしてしまいました。ひよこの子さんの作品は、伏線の回収などが丁寧で、見ていてとても楽しいです。お体に気をつけて更新頑張ってください。応援してます！長文すみません！ (2021年8月9日 20時) (レス) id: 3a2d3af60d (このIDを非表示/違反報告)
黄山まる(プロフ) - めぇぇぇぇっちゃゃゃゃ面白いです！！！！！！好きです！作ってくださりありがとうございます！！！ (2021年8月9日 16時) (レス) id: ecd777805d (このIDを非表示/違反報告)
黒月 - どこがで見たことのある作者様や〜と思ったらほとんどの作品読ませていただいてました今の今まで気づかず申し訳ありません()どの作品も大好きですスッゴく面白いです作ってくれてありがとうございます!!! (2021年8月8日 23時) (レス) id: d980d1e7aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年8月4日 19時
