転生したら鬼人だった件【転スラ】

第39話 ページ43

｢一目見たときより心惹かれましたぞ！吾輩の妻になる気はございませんかな？｣


何言ってんだこいつ。ゲルミュッドみたいなこと言い出しやがって。私のガビルの第一印象がゲルミュッド×初期ギィという最悪なものになってる、ってのが分かんないのか？


なんて考えていると、


｢｢こいつ、殺していいですか／よろしいですか｣｣

｢うん、いいよ！！｣

｢は、？ちょっと！待て！お前ら！｣


なんとも素敵な笑顔で訳の分からん会話の後、ベニマルと悪魔が殺る気になってる。ハクロウとシオンなんか問答無用でかかろうとしてるし！
リムルも嬉々として許可するんじゃない！


｢はぁ…生憎私はお前になんの興味も無い。他を当たってくれ。｣


第一印象最悪だしな。


｢な、吾輩は諦めませんぞ！｣

｢おやおや、それは体に教えこまなければ分からないようですね。｣

｢だから！下がってろ！｣


ほんとこいつ冷静沈着な見た目して…。


《少しお灸を据えるくらい、問題ないかと。》


助言者さん！？あんたまで何言ってんの！？


全く、宥めるのに疲れたな…気を取り直してリムルが話しかける。


｢えっと…牙狼族を飼い慣らしたというか、仲間にしたのは俺なんですけど。｣

｢スライムが？ﾌｯ､冗談を言うでない。｣


あ"？こいつ今リムルを馬鹿にしたのか？

《完全に見下してますね。》

よし焼こう。灰すら残さず。

《了。》


｢待て待てA！落ち着け！｣


私が魔法の用意をし始めたのを見てリムルが止める。


｢大丈夫だから！な！｣

｢…分かった。｣


魔法を取り消して答えた。


そしてリムルは影から嵐牙、いつかの狼を呼び出す。
あの子もアクトみたいに影移動使えるのか！優秀だな。


飛び出した嵐牙が威圧する。が、他のリザードマンが怖気付く中、ガビルは萎縮してない。へぇ、意外と根性あるんだな。頭悪そうだけど。


｢〜〜…主がスライムとはいささか拍子抜けであるな！｣


は？明らかこっちに聞こえるように言ったな。
これには流石のリムルも苛ついたようで、スライムの体に怒りマークが出ている。

しかも騙されてるとか何とか言って、リムルを倒すと口にしていた。お前に出来るわけないだろ、とか思いながら嵐牙を見ると…


うわ、めっちゃキレてる…あいつ死んだな…。


と、そこへゴブタが来た。生きてたのか！


《告。個体名シオンの料理に抵抗して、毒耐性を獲得したようです。》


あ、いつかの私と同じ感じか…。ゴブタ…実は凄いんじゃ？

第40話→←第38話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す