第29話 ページ33
「やぁ、2人もいたのか。」
「おお!A!」
「A様!」
ベニマル…お前もか…。
「それ、違和感すごいんだけど…。」
「そうですか?俺は割としっくりきてるんですが…。」
「頼むから公の場でだけにしてくれ。」
「A様がそう言われるのなら…。」
これは…後でハクロウやソウエイ達にも言わないとかもな…。
「ハクロウ、しっかりやってるな。」
「ハクロウは指南にうってつけですからね。」
「あの爺さん、戦った時にも思ったが…めっちゃ強いな!?」
「当然だよ。里でも1番の剣技を持ってたからな。」
「俺もA様も、ハクロウに剣を習ってたんですよ。」
「ソウエイとシオンもなー。」
「ふむふむ、なるほど…。あ、」
稽古を見るとホブゴブリンの子達が打ちのめされていた。
「まったく容赦無しだな…よっと。」
私はハクロウに近づき、亜空間から木刀を取り出す。
「次は私も良いかな、ハクロウ。」
「これはA様、もちろんですじゃ。」
「…その話し方、公の場でだけにしてくれ…。」
この話もう3回目だぞ…。
「ふむ…A様がそうおっしゃるのなら、そう致しましょうぞ。」
「頼んだよ。」
「では…かかって来なされ。」
「いくぞ!」
私は踏み込みハクロウに斬り掛かる。も、避けられる。しかし想定の範囲内。そこから更に切り返し下から切り上げる。
ハクロウは少し不意を突かれたようだが、冷静に木刀の軌道をずらす。
そこから約15分手合わせして…先に限界が来たのは私だった。
ハクロウの速さについていけなくなったのだ。
「目では見えて頭ではわかってても、体がついて行かないな…。」
「ほっほっ、見えておられるのでしたら問題ないでしょうな。すぐに反応できるようになりますわい。」
ハクロウは笑いながら、嬉しそうに言ってくれた。
「そうかな?ありがとう!」
「A…凄いな!」
「本当に、いつ見ても見惚れますよ。」
「流石です、A様!」
リムルたちも褒めてくれて少し…いや、かなり嬉しい。
「ああ、A様。」
「ん?どうした、ハクロウ。」
「名前、ちゃんとお礼を言えておりませんでしたからな。素晴らしい名、感謝しますぞ。」
「本当か!気に入ってもらえてよかった!」
ハクロウは稽古に戻り、私はリムルたちに向き直る。
965人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「転生したらスライムだった件」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミィ - 16話なんですが、戦いを先に仕掛けた(?)のは、オーガの方だと思います。アニメを見れば、若(紅丸)が『はやとちりをしてしまった。』『許してくれ(セリフ全く違うけど意訳的な)』って言ってたから仕掛けたのはオーガだと思います。私もアニメを見て (11月15日 16時) (レス) @page19 id: cc284cb664 (このIDを非表示/違反報告)
紅白の巫女 - めっちゃ続いてるんだ…すごい。まだ途中だけど恋愛要素あるんですか? (11月9日 13時) (レス) @page8 id: ecef28fcbd (このIDを非表示/違反報告)
おもろー - 38話の上から4行めが、リザードマンではなくリザードンになっています。おもしろーー!!ー!ー (11月8日 21時) (レス) @page42 id: e900712ad7 (このIDを非表示/違反報告)
ウニャ - 守護者は(マモルモノ)ですか? (2022年7月8日 18時) (レス) @page4 id: cef953226b (このIDを非表示/違反報告)
ウニャ - 助言者は(タスケルモノ)ですか? わからないんです、教えてください! (2022年7月8日 18時) (レス) @page2 id: cef953226b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬこ | 作成日時:2021年8月30日 22時