口移しのチョコレート（yb×hk） 高校二年生・冬 ページ16
『異次元たんぺん歌集』に載せていたバレンタインのお話。
××
-hk-
「なんだよ…みんなして、いなくなるなんて…。」
寂しく呟いた言葉は、フェンスをガシャンと掴んだ音と共に真冬の寒空へと消えていった。
２月１４日。
世間はバレンタイン一色。
毎年この日は、みんなを喜ばそうとチョコレート菓子を作って学校に持っていていた。
それなのに…誰もいやしない。
お昼休み、２組の教室でいつも通り五人で仲良くランチをし
食後のデザート代わりにさぁ出そうとしたその時、
「ありおか〜！！女子呼んでる〜！！」
まず、最初に呼び出しをくらったのは意外にも大ちゃんだった。
びっくりしている俺をよそに
申し訳なさそうに「ちょっと抜けてくる」っと言った大ちゃんの顔は
恥ずかしさと嬉しさが混じり合った複雑な色をしていた。
おぉ…。とうとう大ちゃんまで彼女できるのか…。
寂しく思いつつも、大ちゃんの初めての色恋沙汰にウキウキした気分になった。
そう、ここまでは良かったのだ。
大ちゃんの分はあとで渡そう。
そう考え直して、チョコレート菓子の入った袋に手をかけた瞬間。
「ごめん、高木、ちょっとついてきて。」
遠ざかる大ちゃんの後ろ姿をぼーっと見ていたいのちゃんが
ボソッとそう言って、高木の腕を引いて教室から出て行った。
後ろ姿しか見えなかったけれど、いのちゃんの耳は真っ赤で。
女子に呼び出しでもされていたのだろうか。
不安で、高木についてきてもらいたかったのかな。
頼られたのが幼馴染の俺じゃなくて、高木っていうのがちょっと嫉妬したけれど
恋愛経験皆無の俺より、経験豊富な高木の方がいいよなっと気を取り直し、
再度、お菓子の袋に手を入れた時に、廊下から
「コウタ〜。」
っと呼ぶ、聞きなれた耳障りな声がした。
顔を上げると、声の発信元である廊下には
薮の彼女が機嫌悪そうに手招きしていた。
「あ…。わりぃ…。ちょっといってくる。」
にっこりと俺に笑いかけ、薮はスタスタとその彼女の方へ向かっていった。
最近、一緒にいるのを見かけなくなったから別れたのかと思っていた。
そっか…。まだ付き合ってたんだ。
ってか、なんだあの女…。今、俺のこと鼻で笑いやがった。
勝ち誇った顔を俺に向ける薮の彼女に
苛立ちはピークに達していた。
××
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みるみるみるきー(プロフ) - なんか、いい関係だわねー。男同士…うんうん。いやしの笑顔のタカキもよいです。 (2019年8月19日 11時) (
レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
ひびた。(プロフ) - ゆみさん» いつも読んでくださりありがとうございますm(_ _)m先ほど、メッセージの方に送付させていただきました。届いていない場合はお手数ですがこちらでお知らせいただければと思います☆よろしくお願いいたします＊ (2019年8月19日 1時) (レス) id: 5a12b48840 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - すみません(>_<)パスワードではなく、パスヒントを教えて下さいですね！また、ひびた。さんのプロフィール欄に気付かず『ボード』にもメッセージを残してしまいました。すみません(>_<)よろしくお願いいたします。 (2019年8月12日 10時) (レス) id: 58cd24687a (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - ×-dame完結おめでとうございます。楽しく読ませていただきました！過去作品『たんぺん歌集』が大好きで再読したいのでパスワードを教えて頂けないでしょうか？Twitterをしていないのでよろしくお願いいたします。楽しく (2019年8月12日 10時) (レス) id: 58cd24687a (このIDを非表示/違反報告)
ひびた。(プロフ) - こはるさん» コメントありがとうございますm(_ _)mメッセージにて、パスヒント送付いたしました☆前に送付したものと同じです(^ ^)メッセージが万が一見れない場合は、ご連絡ください☆ (2019年8月1日 0時) (レス) id: 5a12b48840 (このIDを非表示/違反報告)
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