【ぬらりひょんの孫】糸繰草【初代】

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「乙女はお前が幸せならば微笑む出来た娘だった！！
そんないい女を娶ったお前がいつまでもウジウジするな！
次にそのようなことを言って乙女を侮辱するようなことあらば黄泉の国に行かずとも覇気付きの回し蹴り食らわすぞ！！！！」

「………………………お、ふくろ……
やっぱ…………強ぇ…………」



私の頭突きのせいか、気絶した鯉伴
それに伴い何故か流れていっていた畏れが止まった
妖怪が死ぬのは肉体そのものが死ぬ事と畏れを失う事
どうやら鯉伴が死ぬのを阻止できたらしい



私は思わず安堵のため息が出た



「はぁ………」



血を失ったがために随分と顔色は悪いが、私が死んだ頃と余り変わらないがいささか歳をとった鯉伴の顔
顔にかかる髪を流してやり、その頬に手を当てる



「………きっとお前は、リクオを守ろうとしたんだろうな」



だから、あの子には怪我はなかった



「………良くやったな、鯉伴」



お前も、ちゃんと親をやっているのだな



私はそっとその額に唇を落とした



「早く元気になれ」









私はその場へ向かってくる愛おしい妖怪の妖気から逃げるようにその場をあとにした
















(鯉伴！？)

(鯉伴様！！)

(この血の量…やべぇぞ、鴆を呼ぶんじゃ！！)

(………総大将、鯉伴様どこも怪我はされてません、ぞ？)

(ああ！？)

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