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目の前に突然広がった光景に島や巻たちは声を上げて驚いた
元々別に妖怪好きという訳でもない彼らだから致し方ない
「ほう、立派な爪だな」
「お、君は驚かないんだね」
「別にこれくらい普通だろう?
それにしても、こんなに爪がもげるとは随分と軟弱な爪を持っているようだな、その牛鬼とやらは」
といっても、恐らくこの爪は私の知る牛鬼の前の牛鬼だろう
あやつは昔私に話してくれたから覚えている
あやつは牛鬼という鬼ではなかったが、その牛鬼を殺しここに住まうようになったらいつの間にか己が牛鬼と呼ばれるようになったと
「普通!?Aあんたこれ普通って何!?」
「Aちゃんの普通が怖いんだけど!!?」
「喚くな鬱陶しい」
「「冷たすぎない!?」」
巻と鳥居が想勢いよく言ってきたが私は変わらずふん、と冷たくあしらう
怖いならば来なければ良いものを
清継に無理やり連れてこられたようなものなんだろうが、その二人に更に無理やり連れてこられた私の身にもなれ
完全に怖気付いた2人は帰ろう、いやだ、死んでしまうとさらに喚く
私はもう完全に不機嫌である
「そーだ、鳥居さんと巻さんの言う通り!
今すぐみんな帰った方がいいよ!」
「よーし奴良!!あんたついてきな!!」
「待ちたまえ!暗くなった山をおりる方が危険だ!!
それにおりてもバスはもうない!!」
清継の言葉に巻たちは心底嫌そうな顔をした
「ふふ!何をビビってるんだ君たち!?
ボクの別荘があるじゃーないか!!
この山の妖怪研究の最前線!!
セキュリティも当然抜群だ!!」
「セキュリティ?妖怪に?きくかな…??」
「そうよ奴良のいうとおりよ」
「使用人が時々来てるが何か出たなんて話一回もないぞ!?」
「出ておらんのならセキュリティとやらが効くのかどうかも全く分からんな」
「そうよ、Aもっとて言ってやって!」
だが自己中な清継は私たちはただ心配しすぎなのだと言うばかり
ああ、本当こいつは救いようのないバカだ
共に居て疲れる
更にはここには陰陽師である転校生もいるのだから大丈夫だというではないか
他力本願もいい加減にしろこのたわけ
結局、私たちは清継の別荘に宿泊することになってしまうのであった
(うおお〜、テンション上がる〜)
(成金趣味〜)
(本邸もだが…相変わらず下品な家だ)
(はっはっはっ、Aくん悪口がストレート過ぎるぞ)
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mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年1月11日 19時