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「…お前好き勝手いいよって…」
「どうせ奥方の事じゃ。
変なことグルグル考えとるんじゃろう?
いつもは豪快でざっぱりしとるんに大将の事になるとどこか繊細なんは昔っからじゃ」
「……………………………」
何も言い返せず私はキャベツ片手に黙り込んだ
「奥方も乙女じゃからのう、実は」
「ぶん殴られたいのか貴様」
「お、久しぶりの覇気くるか?」
「…………はぁ、本当お前相手だと調子が狂うな」
覇気をそんなにウキウキしながら来ること待つ奴などいるか、戦闘狂め
「………あいつに会うことは、決めている」
「ほぉ」
「だがまだ私の気持ちが追いついておらん。
だから今はまだ時を置くことにした」
「何も考えずに会いに行けば良いものを。
あんたにまた会えたとなったら大将は踊り出すぞ?」
「そんな変なぬらりひょんは見とうないわ」
はしゃぐくらいならまだ分かるけれども
「なぁ狒々」
「ん?」
「奴良組は、私が死した後どう変わった?」
幹部であるお前の目から見て
「…そうじゃのう。
鯉の坊の代になって、奴良組はどんどん大きくなり関東最大、最強と呼ばれるほどにでかくなった。
大将は組のことは鯉の坊に完全に任せておったからの、そこは鯉の坊に聞いた方がええ」
「あいつが乙女にうつつを抜かし荒れたことは聞いた」
「そうか」
妻にうつつを抜かすも何も無いのだが、まぁいいか
「じゃが鯉の坊が総大将を退いた今……
奴良組は少しずつ弱体化しておる。
まぁ最強と言わしめた鯉の坊が退いたのだから仕方ないといえば仕方ないんだろうがのう」
「ああ」
「…わしの目から見て、今の奴良組は危ういもんじゃ」
危うい、か
「わしからしてみりゃどーでもええが、過去の栄光に縋り顔をでかくしている幹部や妖怪もおるしのう。
今の奴良組の状況は牛鬼の奴が一番客観的に見れてるだろうの」
「…あいつは頭がいい上に場所も場所だからな…」
「そうそう、場所も場所だしのう」
「…リクオはどうなのだ?」
「リクの坊か?
あの子は全力で三代目を拒否しとるそうじゃ。
大将が頭抱えとったぞ」
キャハハ!と楽しげに笑っているが、きっと笑い事ではないんだろう
しかし、何故だろうか?
この前は随分とノリノリで百鬼夜行背負っていたように見えたんだがな
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mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年1月11日 19時