【ぬらりひょんの孫】糸繰草 参 【初代】

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「A、来る時はうんとめかしこんで来い」

「？なぜ」

「ワシの女が日ノ本…
いや世界一っちゅーのをお前を知らん若造共に知らしめてやる」

「…………こういう大人にはなりたくないものだな」

「全くだぜ」

「お前らワシにそんなに喧嘩売って何が楽しい」



喧嘩ではなく事実を述べてるだけなのだが？



「多分首無とかも腰抜かすんだろうなー」

「？首無は私を知っておろう」

「歳重ねたおふくろを、だろ。
若い頃のおふくろのことは知らねーよ」

「…だからといって腰抜かすほどか？」



そんな首無は見たことがないが
そもそも首無の記憶はふらりとどこかに消えた鯉伴の名をを大声で叫び罵倒しながら探し回る首無がいちばん記憶に鮮烈に残っている



「絶世の美女を体現してるくせにそれ言うか？」

「あのな、そう他者に言われようと自覚など持てなんだ。
美人であると自覚する女にろくな奴らおらんだろう」

「とはいえ、だろ。おふくろの場合は」



そういうものだろうか



「まぁ良い。段取りは任せる」

「任せておけ。
Aはいつものようにワシの為に美しく着飾れば良い」

「…仕方あるまい。今回はお前の要望に応えてやろう」

「それでこそワシの女じゃ」

「来た時にゃ俺の可愛い奥さんも紹介してやるからな、おふくろ」

「それは楽しみだな」



その後、二人は私お手製のケーキを食べて帰っていくのであった


















(Aのケーキなら食えるのう)

(ビターな感じでうまい)

(なら良かった)

(全くあんたは何遍ワシを惚れさせりゃええんじゃ？)

(可能な限り何度でも惚れさせてやろう)

(おふくろ好きだわー)

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