39.「ふたりっきり、なんやで。」 ページ39
zm｢…なぁ。僕のことちゃんと思い出してくれたんやったら、あの約束のことだって思い出してくれたやんな？｣
そう“あの約束”と言われても、何一つピンと来ない。
｢……え、えっと…そ、そういえば今何時？｣
覚えてないなんて言えば、どうなるのか分からない。
とりあえず話を変えようと、新しい話題を切り出した。
zm｢え…んとな、今は放課後。やから、誰もおらんやろ？｣
そう言われて、ようやく気づく。
教室内には、もう私とゾムの2人以外は誰も居ない。
廊下からも声が聞こえない。
それにしても、そんなに時間が経ってしまっていただなんて…。
あんまし、わからなかった。
zm｢今日は部活もないし、残ってる生徒は俺らだけやで。｣
そう言いながら、少しずつ距離を詰めてくるゾム。
｢そ、そうなんだ。｣
なんとなく嫌な予感がして、距離を詰めてくるゾムから逃げるように後ずさった。
zm｢…てことは、僕とAちゃんのふたりっきり、なんやで。｣
後ずさっていると、後ろにこつんとぶつかった。
後ろを振り返れば、ぶつかったのは机みたいだ。
ここから、1度退いて違う場所に行こうと思って、もう一度視線をゾムが居る真正面に向ければ、いつの間にこんなに距離を詰めたのか。
少しでも顔を動かせば、それで私のファーストキスが奪われそうなくらい近い。
｢ね、ねぇ、ちょっと近くない…？｣
そう聞けば、ゾムは口角をぐいっと上げた。
zm｢気の所為やで。｣
｢そ、そう？｣
どうやって、この状況から逃げるか。
それを考えていれば、ドンッという音が真横から聞こえた。
ギギギッと、錆びた人形の様にゆっくり横を見れば、筋肉質の腕が顔の横についていた。
自分の体は、曲がって背中と頭が机にぴったりくっついてる。
正直言うとこの体制痛い。
…もしかして、これが噂に聞いた机ドンってやつ…？
極めつけに、私の上に覆い被さるようにゾムが。
zm｢あぁ！夢にまでこの景色を見てたんや…！これが実現出来るとは思わんかった。ほんまに嬉しいわぁ。…こんなに近くでAちゃんの顔見れることなんて滅多に無いしなぁ。てか、ほんまにめっちゃ可愛い…♡さすが僕のAちゃん｣
まるで目にハートでも浮かべているのかと思うくらいうっとりとした表情で、真上のゾムは言った。
40.「ここで退くなんて」→←38.「傷つけてもらえるんやったら本望やしな」
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狐(プロフ) - いえいえ！！いいですよ。頑張ってください！！ (2020年1月21日 19時) (
レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます！！すみません！コメント書いて頂いていたのに気づいてなくて全く返信出来てなかったです…申し訳ございません…。そういってもらえて嬉しいです！！最近は更新さぼってましたがまた頑張らさせて頂きます！！ (2020年1月21日 19時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
狐(プロフ) - 投稿楽しみです！頑張ってください！ (2019年11月15日 21時) (レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - sさん» コメントありがとうございます！楽しみに待っていたなんて…そんな嬉しいお言葉ありがとうございます！更新頑張りたいです!! (2018年8月17日 19時) (レス) id: 86d5cb8b54 (このIDを非表示/違反報告)
s - 更新ありがとうございます！ずっと楽しみに待ってました！これからも頑張ってください！！ (2018年8月17日 18時) (レス) id: 99d96b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
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