85.対価と代償 ページ35
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全身が、熱い。
見えない衝撃波と共に、熱い何かがぶわりと体の周りを包み込んだ。
「いいか。俺の言うことをよく聞け。
お前は今、オーラが垂れ流しになっている状態だ。
このままの状態が続くと、死ぬ。
俺がさっき言ったことを覚えているか？」
「は、はい。オーラの循環を想像するんでしたよね」
「そうだ。やってみろ」
目を閉じ、今も私の身体から抜け出ているオーラが体全体を巡っているのを想像する。
心臓から始まり、血管を通って毛細血管をくぐり抜けながら爪先まで流れ落ちる。
毛細血管から身体中の毛穴から漏れ出ているオーラを吸い込む。
そしてまた巡る。
「いいぞ。その調子だ。少しずつだがオーラが定着してきている。」
オーラを吸い、息を吐きながら身体中に浸透させる想像をする。
「繰り返せ。続ければ必ずオーラはとどまる。」
そうして繰り返すこと数分、いや數十分か。
はっきりとは分からないが、だいぶ長い間深呼吸を繰り返した。
段々と膜のようなものが皮膚の周りを包んでいる感覚がしてきた。
これが、念。
「いいか、決して気を緩めるなよ。今お前が辛うじて維持しているのが纒だ。
今でさえもうギリギリだとは思うが、次はオーラを通常に戻せ。
今最大で開いている精孔が萎むのを想像しろ。
そしてオーラが自分の体内へと戻るのを」
身体を包む薄い膜が毛穴という毛穴から表面に染み込み、体内に吸収されるイメージを頭の中に浮かべる。
上皮細胞から組織液、そして毛細血管へと染み出し、再び体内を循環する。
数回深呼吸を繰り返したところで、カルロスさんから声がかかる。
「よし。目を開けろ」
薄っすらと瞼を開くと同時に暗闇に慣れきってしまった目にまばゆい光が差し込んだ。
未だ朧げな視界の中で目の前に鎮座するカルロスさんが見える。
真一文字に結ばれた口元を目にし、何か失敗でもしたかと一瞬不安に駆られる。
が、彼はその大きな口をニッと開き
「よくやった。まずは第1関門突破だ」
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おじいちゃんパンチ - 天才よ帰ってこい (4月2日 14時) (
レス) @page39 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 久々に占ツクで面白い作品見つけました。更新待ってます。 (6月18日 19時) (レス) @page39 id: f494c8d92f (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！！更新待ってます！ (2022年6月23日 14時) (レス) @page39 id: 846f3d2d4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこ@自己満小説(プロフ) - 約2000人の人があなたの帰りを待ってます！それはもちろん僕も同じです！なので早く戻ってきてください。 (2021年11月28日 21時) (レス) @page39 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月17日 8時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2015年7月15日 19時
