【HUNTER×HUNTER】落下速度とはためくスカート

37.新たなる誤解 ページ37

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「やっと出口か！ッハァ〜！！手間かけさせやがって！」
と馬鹿な喋り方をしながら入ってきたのは日本かぶれのハンゾーだった。

「一番乗りはって、にゅん！？！？」
「にゅん！？」悲鳴可愛いなオイ！？

「あン、ついてないなぁ・・・」その時、ヒソカさんがジョーカーを引いた。

それを見たハンゾーは頬の筋肉を引きつらせて
「へ、へへ・・・・ババ抜き。」と乾いた笑いを漏らした。

「っていうか、お前！！！！」ハンゾーが私のことを指差してきた。
おいこらお前！人を指差すのはいけないことだって習わなかったのか！？

「私ですか？」
「お前、変装のAだろ！！ネテロ会長の愛人の！」
「ちょっと待てお前！愛人てどういうことだコラ！！」

「キルアとかいう坊主が言ってたぜ！あいつは会長の愛人だ、って！」

衝撃の内容に思わず怒りでトランプをグシャッと握り締めそうになったが、これはヒソカさんの物だと思い出し、慌てて力を抜いた。

「あいつ覚えとけよ・・・・！！」



「君が会長の愛人だなんて初耳だなぁ・・・確かにイイことする仲だね。」
ヒソカさんがさもおもしろげにトランプで口元を隠しながら笑った。

「デッデマですからね！デマですから！」

ハンゾーが来て助かったと思ったが、間違いだったようだ。

「おいお前、ジャポン出身だな！」

「だからなんだって言うんですか！！」

人殺しのサイコパス2人とトランプしなくちゃいけなくなるわ、クソガキに不名誉な噂流されるわで苛々している私は、思わず声を荒げる。

「ハンター試験の先輩として俺からアドバイスをしてやってもいいぜ。」
「チェンジで」

「なっ！？この俺からのアドバイスを断るだと！？」
「自意識過剰かよ。」

なぜだ・・・とつぶやきながらハンゾーは撃沈した。
あと、付け足すようで申し訳ないが、さっきからちゃんとイルミもいる。

「この際だから言いますけど、イイことっつってもすこし話しただけですから」
「へえ。ネテロ会長が、ね・・・・・。」
「そんなに気になるんですか？」
「あの人とも一度ヤリあいたいからねぇ」
「そ、そうですか・・・・・。」

途端にヒソカさんの周りの空気がねちっこいスライムのようになったので、そっと距離をとった。
ヒソカさんがそうなっているときはこっちまで変な気分になってしまう。

そこまではまだ良かった。




「もちろん君ともね。」
「アッハイ」




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