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『…そっち行ってもいいですか?』
壱馬「お、もちろん」
「おいで?」
『しつれいします』
壱馬「なんでちょっと片言なん笑」
『私服の壱馬くん見慣れなくて、緊張するんです』
壱馬「…なんやそれ。めっちゃ可愛いやん笑」
『そんなこと…』
Aは自ら距離をつめたが、私服になった壱馬と視線を合わせることができない様子だった。
壱馬「突然なんやけどさ、俺の最近の怖い話聞いてくれる?」
『…? はい』
壱馬「ある女の子のな、泣いてるところとか、悩んでるところとか、寝てるところとか、何を見ても可愛いとしか思えへんねん」
「ここまでは特に問題ないんやけど、」
「この子が悩んでることがなくなって幸せに笑ってくれたら俺も幸せやなって、他人の感情に依存しそうになってる」
「…俺、この子のことが好きすぎて自分が怖いんよ」
Aは壱馬の言葉を聞いてゆっくりと口を開いた。
『壱馬くん、私の最近の怖い話聞いてくれますか?』
壱馬「…おお」
『私が好きな人に自分からアピールできないの、のめり込むのが怖いっていうのが1番なんです』
『好きすぎてその人が全部になっちゃうのが怖い』
『その考えが変えられなくて、結局今回の今日好きでもアピールはあんまりできませんでした』
『…だけど、好きな人が自分の全部じゃなくて、自分の幸せの根幹にいるんだって思い直したんです』
『自分が決めた大好きな人と、2人で幸せを見つけていけたらすごく良くないですか?』
『壱馬くんがさっき依存って言ってたけど、壱馬くんみたいな人が誰かに依存するなんて絶対にないし、壱馬くんが選ぶ人もそうさせないと思います』
壱馬「…A、ありがとな」
『…こんな偉そうなこと言っておいて、まだ気持ちは整理しきれてないんですけどね笑』
壱馬「少しずつでええからな」
『…こちらこそありがとうございます』
壱馬「俺、一目惚れはしないと思ってた」
「けど、今思い返してみるとAは一目惚れやったのかもしれへん」
「こんなに好きになれる人って、見ただけでもうわかってまうもんなのかも」
壱馬の言葉をAは静かに聞いていた。
壱馬「…A」
『はい』
壱馬「……待っててほしい」
「俺はAしかありえへんから」
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各駅停車(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます。本当ですか…!とても嬉しいです!近々更新できるのではないかな、と思っております。頑張ります⚐⚑ (2023年3月9日 22時) (レス) id: cfdc9d9b7d (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 初コメ失礼します。最高です!!ゆっくりでもいいので更新楽しみにしてます! (2023年3月7日 2時) (レス) @page43 id: 77ccf80c6f (このIDを非表示/違反報告)
各駅停車(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます。大変お待たせしました…。お久しぶりなのにお読みいただけてとても嬉しいです! (2022年9月14日 11時) (レス) id: 2deb6649c4 (このIDを非表示/違反報告)
各駅停車(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます。長い間お待たせしてしまったのに優しく受け入れてくださって…(;;)お話の更新でお返しできるようにがんばります! (2022年9月14日 11時) (レス) id: 2deb6649c4 (このIDを非表示/違反報告)
キョンシー(プロフ) - 更新してくれた!!! (2022年9月13日 21時) (レス) @page40 id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:各駅停車 | 作成日時:2022年4月7日 18時