初恋 (ページ12)

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" ほら、いっぱい飲んで "

って言う広臣くんに乗せられて

気づけば３本目に入ってた。

その辺から記憶がなくて、目を覚ましたら

広臣くんのベッドで隣に寝ていた。

『．．．えっ』

二日酔いをする程ではなかったけど

ほとんど何も覚えてなくて怖くなる。

ガサガサしているとモゾモゾ起きる広臣くん。

広「ん、おはよ．．．」

寝起き特有の掠れた声。

『おは、よう．．．』

とりあえずあいさつを返す。

すると、広臣くんは私を自分に引き寄せて

あっという間に腕の中に入れた。

広「昨日は何にもしてないから大丈夫だよ．．．」

耳元でそんな声が聞こえたかと思えば

その後に聞こえたのはスースーと寝る音。

心臓はこれまでにないぐらい早く動く。

でも、広臣くんの匂いと温かさに包まれていたら

なぜか眠気が襲ってきて、また眠っていた。

その後に目が覚めたのはお昼。

さっきまで隣で寝ていたはずの広臣くんが

ちょうど寝室に入ってきた。

広「あ、起きた。ご飯できたから食べよ」

ドアを開けておくと、いい匂いが寝室まで届いてきた。

起き上がって歩く。

" ちゃんと寝れた？"

って聞きながら自然に手を繋いでる広臣くんは

とことん慣れている。

その後ご飯を食べて、昨日着ていたスーツに

着替えて家を出た。

" またね " って手を振る広臣くん。

また、があって欲しいけど、もうないで欲しい。

これ以上貴方に近づいたら

もう元の自分には戻れなくなりそうなの。