3222.【2】 ページ22
［翔にぃside］
消「もう少し
薬追加しようね」
和「…っ、んくっ…ね、ない…」
消「ん、分かってるよ。眠るのは嫌だもんね」
和「…んっ…んっ…っ…」
しゃっくり上げて泣くほど痛いのに、薬で眠るのは
恐いみたい。
先生が和の気持ちを優先してくれて有り難い。
少しだけ薬を追加したけど、検査が進むにつれて
痛みはどんどん増すみたいで、和の意識はハッキリ…
和「…っ、や…いた、い…っ、んくっ…」
「ん、痛いね。でも動かないよ、頑張れ…」
和「…っ、んくっ…や、だ…っ、んっ…ん〜…」
次第に痛みに耐えきれなくなって、足や腰を動かして
痛みから逃れようと暴れ出す…
抑える俺は汗だくだし、もちろん和も汗びっしょり。
先生も検査し辛そうで申し訳ない…
消「癒着が酷いからなぁ…」
「そうですよね…」
あまりに辛そうだから、先生とも相談して和に何度も
「眠っている間に終わらせてもらおうよ」って
提案するんだけど「絶対にやだ！」って。
無理矢理にでも眠らせてやりたいくらいだけど、
そんなことしたら信用ゼロになって、次からは
何の検査も出来なくなるからね…
消「じゃあ、このまま頑張ろう」
「…すみません」
こんなことの繰り返し。
でも先生はずっと笑顔で…
『大丈夫…辛いのは和くんだから。こっちのことは
気にしないで』って智にぃと俺を、気遣って
くれるんだ。
和「…んっ、んくっ…や、だ…っ…いた、い…」
「ん、痛いよな。分かるよ…でも我慢して…」
こんな時にさ『動くな』『我慢しろ』『頑張れ』
とは言いたくないけどさ。
和「…っ、んっ…いた、い…や…、いた、い…」
「かーず…動かないで…」
動かれてしまっては検査が進まないから、言うしか
なくて…
和「…っ、やだっ…んくっ…や…っ、んくっ…」
「検査できなくなっちゃうよ…かーず？」
和「…っ、んっ…ん〜…いた、い、も…」
有りったけの力を使って暴れ始めて、さすがに
検査が中断。
それでも和は『薬やらないで』って引かないから…
「智にぃ、ごめん…それ巻いて抑えてくれる？」
智「ん、分かった。かず？頑張ろうね…」
念のためにと用意していたバスタオルを、和の
上半身に巻き付けて動きを抑制することにした。
「かず？続けてもらうからな…？」
和「…っ、んくっ…痛いの、や、だ…っ、んくっ…」
「ん、痛いの嫌だよな…でも、頑張ろう…」
和「…っ、もう、…っ、おしま、いが、いい…」
「んーん…おしまいにはできない」
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月16日 21時
