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［和side］
別に颯が可愛くないとか
そんな風には思わないけど。
でも、大好きな智にぃを取られるのは嫌だ。
俺だって一緒にお風呂に入りたいし、診察の時は
傍にいてもらったりしたいもん。
これが妬きもちっていうのかどうかは分かんねー
けどさ。笑
智「今日は？学校で何したの〜？」
「んふふ…休み時間にね、野球」
智「ふふ…楽しそうだなぁ」
「それでねぇ…」
ここんとこ学校とかの話題もあんまりなかった。
夕食の時もね、颯がいるから。
初日は颯があらしのこと聞きたがって、翌日は
にぃ達が颯くんの家のこととか両親のこととか
質問して。
別に意識して颯くん中心に会話を回しているわけでは
ないんだけど、やっぱり自然とそうなるよね。
それも、もちろん俺は受け入れてるよ。笑
「ねぇねぇ、今日は俺と寝てくれる〜？」
智「えぇ？笑」
智にぃは俺の髪の毛をクルクルいじりながら、
フニャッと優しく笑ってから「颯が駄目って
言うんじゃないか？」って。
「んぅ…」
智「和も和室で寝る？3人で。それなら颯も
喜ぶしさ」
「ん〜…いい」
それだと智にぃにくっ付いて寝れないもん。
さすがに颯の前では、俺にだってプライドがある。
［潤side］
突然現れた小さなライバルに、和は振り回されて。笑
まさか、颯がこんなにベッタリになるとは
誰も想像していなかったからね。
颯「今日、お昼ご飯食べたら、あらしのこと散歩に
連れて行ってもいーい？？」
和「どーぞ！」
颯「きゃっ！やったぁ〜」
智にぃが「和に聞いてごらん」って言ったみたい。
和は学校の鞄を持ちながら「いいなー」って。笑
いつもは学校に行きたがる和だけど、今回ばかりは
ずっと家にいて智にぃと遊んでいる颯が羨ましくて
仕方ないみたい。
夜も取られるしね。笑
颯「さーとし♪ 一緒に寝よう」
智「お、もう寝んのか。早いな。笑」
颯の就寝は20時半。
家で習慣になっているらしく、時計を見て自分で
「寝る時間」だと言い出す。
偉いよね。
多分、俺らが颯くらいの頃はまだ時計を見ても
よく分かっていなかったと思う。
寝室に向かう2人を見ていた和が「んぅ〜…」って
豪快に拗ねて「俺も、寝る…」って階段を上がって
いった。
「くはは！」
雅「あひゃ！妬きもち〜」
笑ってしまうよね。
翔にぃも眉毛を下げて困ったように笑ってる。
でも、和室の襖を閉めようとした智にぃに向かって
一言。
『今日こそ頼むよ？笑』って。
智にぃは優しく笑って頷いた。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
