2957.【子どもがライバル！？】 ページ7
［翔にぃside］
親戚の子ども = 颯くん(はやて)
颯「きゃ〜、すごーい！！やらせて〜」
智「あっついから、気をつけろよ？」
颯「はぁ〜い！！」
訳あって1週間預かることになった颯くん。
親戚の子どもといっても初対面。
両親の事故死と和の病気のことがあってから、
俺らと親戚の付き合いはほとんどないからね。
夏休み明けの平日のど真ん中、しかも数時間前に
我が家にやってきたばかりだというのに、颯くんは
早くも智にぃに心を開き始めてる。
フライパンでオムレツを作るのを見て、自分も
「やりたい！」ってはしゃいでる。
俺はたまたま仕事が休みで家に居たんだけど、
空気化してる。笑
智にぃって、自分から進んで子どもに関わりには
いかないけど、なんか好かれるんだよね。
自然体がいいのかもね。
智「すげーじゃん、美味そーだな！」
颯「えへへ！」
1年生の割には小さめな体型とあどけない表情。
笑うと両ほっぺにエクボが出来る可愛らしい子。
1年生か…
双子が両親を亡くしたのが1年生の10月だったから、
ほぼ同じだな…と。
和と潤も颯くんに負けないくらい、実年齢より
幼く見えた。
甘えん坊さんだったしね。
そう考えると…ね。
颯くんの両親は急遽海外に行ってるんだ。
海外暮らしをしていた友人が亡くなったらしい。
両親揃ってお葬式に出席したいから…と頼まれた。
颯くんは見知らぬ家に一人で一週間もお泊り。
でも、今朝託された時も不安そうな表情は一切
していなかった。
きっと日々、両親から沢山の愛情を受けて暮らして
いるんだろうね。
颯くんからしてみたら、今回のお泊まりはちょっと
した旅行気分なのかもしれない。
智「翔〜、できたよ、食べよ〜！」
颯「翔にぃちゃん早く〜！」
「あ、うん。笑」
『翔にぃちゃん』って一体いつから！？笑
こんな感じで、和より人の懐に入るのが上手いかも
しれない颯くん。笑
それでいて子どもらしさがしっかりあるから、
雅紀もすげー可愛がってる。
ただ、平日の日中は基本的には智にぃしか家に
いないから、どうしても智にぃとの時間が長くなる。
3日目には『さーとし♪』って呼ぶほどの仲に。笑
双子もゲームしたりして遊んでやってるけど、和は
レベルが高すぎるから、颯くんが夢中になるには
ちょっとハードルが高くて。
それに颯くん、普段はあんまりゲームしていない
みたいで、そこまで興味も示さなかった。
そんなこんなで、結局は智にぃにベッタリ。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
