2758.【4】 ページ8
［智にぃside］
熱の原因がストレスだと
分かってる。
翔「なんで泣くの…笑」
潤「…っ、んっ…分かん、な…」
だから翔も退行気味の潤に付きっ切りで、思い切り
甘やかしてやってる。
そんな翔の休暇も今日でおしまい。
もしかしたら潤はそれが不安なのかもしれないね。
夕方になって、また熱が上がり始めたらソファーで
泣き出してしまって…
翔が宥めてるけど、潤自身もなんで涙が出るのか
分からないんだとか。笑
漠然とした不安があるのかな…
翔「いるんだから泣くなよ。な？」
潤「…っ、んっ、んくっ…」
優しい顔しながらも、ちょっと困って眉毛を
下げる翔の姿が、俺からしたらツボ。笑
怒られそうだから言わないけど。
肩を抱いてもらって、タオルで涙を拭ってもらい、
されるがままの潤は、いつもの何倍も幼く見える。
翔「アイス食べる？俺も食べるから、な？」
潤「…っ、ん、…ょこ」
翔「チョコな。俺イチゴにしよっかな」
翔はここ数日で、気分転換してあげるのも上手に
なった。
いつも和にグズグズされると一番戸惑っていたのに
それが嘘みたい。
いっぱい甘えさせてもらって、ストレスは少しずつ
減少していると思うんだけどね…
だけど、潤が回復するより先に、翔の出勤日が
きてしまったっていう。
まさか、こんなに長引くとは思ってなかった…
もちろん潤は学校へ行けず。
翔「明け方まで39℃近くあったから、家で様子
見てもらっていい？」
「ん、了解」
翔が仕事に行くとなったら、潤は嫌がるだろうなと
思ったけど、どうしようもないし…
翔「もっと食べる？」
潤「ん、みかん食べたい」
雅紀と和を送り出して、リビングで翔とのんびり。
そのまま軽く診察もしてもらって。
最近は見慣れた光景だ。
ただ違うのは、これから翔が潤の傍を離れないと
いけないっていうこと。
潤「…行っちゃう、の？」
翔「午後の外来が終わったら、デスクワークせずに
飛んで帰ってくるから。な？」
潤「やだよ…なんで？」
翔「5日間も休みもらったから行かなきゃ。な？」
潤「んーん…そしたら、また会えないよ…」
翔「今度は大丈夫。約束するから」
ちょっと不安定かな…って翔と目で合図。
「とりあえず着替えてくる」っていう翔に、潤は
ポロッと涙を零しながらも頷いてくれたんだけど…
翔「…じゅーん？智にぃと待ってて？」
潤「…っ、んくっ、や…、やだっ…」
支度を終えた翔に、いよいよ置いていかれるって
なったら、もう…
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作者名：空
| 作成日時：2017年11月17日 22時
