2717.【4】 ページ17
［翔にぃside］
「2人ともありがとう。
診察するから、ちょっと待っててくれる？」
和潤「わかった」
和室から出ていった二人を笑顔で見ていた先輩は
「ほんと可愛いよな、お前の弟たち」って。
「なんかすみません。まとわり付いて。笑」
先「いや、嬉しいよ。病院で入院したら
一人だし、家に帰っても一人だし。体調悪いとさ
心細くなるじゃん？」
「ですね」
いつもは強い先輩がこうも弱ってると、ちょっと
調子狂う。
「何かあったんですか？先輩が過労なんて…」
先「はは！いつもさぼってるくせにって？笑」
「…っ、そんなこと…」
先「分かってるよ…笑。ほんと翔くんは
真面目なんだから。笑」
「こんな時まで、からかわないで下さい」
診察したり、点滴の処置をしたりしながら
話を聞いてみたら。
友達が体調を崩して寝込んでいたから、看病に
通っていたそうだ。
「そうだったんですね。次からは言って下さい？
シフト代わったり、出来ることあるかも
しれないんで」
先「ん、ありがとう」
「とりあえず、ゆっくり休んで、しっかりご飯
食べて下さいね」
先「ん、そうさせてもらう」
そっと目を閉じるのを見届けて和室を出る。
双子が「どうだった？」って心配してる。
「大丈夫だよ。休んで食べれば。笑」
和「よかった！」
潤「熱も下がる？」
「ん、下がるよ」
見上げてくる和と潤の頭をワシャワシャ撫でる。
こうして他人のことを心から心配できる優しい
ところ、すごい好き。
言わねーけど。笑
先輩には1時間くらい眠った後、起きてもらって。
和「みんなと食べられるって！」
「はは！よかったな」
潤「くふふ…先生、ここどうぞ？」
潤がしっかり先輩を案内してくれて。
和「先生、これ飲んでね」
先「…ありがとう」
和は相変わらずタメ語だけど。笑
先輩に麦茶を持ってきてくれて。
『いただきます！』
智にぃが「みんなで同じもの食べられた方が
いいよね」って消化の良いもの作ってくれたから。
先「美味いな！」
和潤「でしょ！！」
点滴のお陰で熱が下がった先輩は、無理なく
食べられたみたい。
和「もう熱上がらない？」
先「ん、大丈夫。なんたって翔先生が担当医
だからな。笑」
和潤「だね！！」
なんか無駄にプレッシャー感じるけど…笑
翌日まで点滴をしていたら、顔色もすっかり
良くなって。
和「先生、あらしのこと抱っこする？」
先「フワフワだな！」
潤「かわいーでしょー」
元気になって何よりです。笑
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年10月3日 22時
