2608.【4】 ページ8
［翔にぃside］
それからも和は
智にぃにベッタリで。
まぁ、俺が泣かしたからさらに…って
いうのもあるけど。笑
智「ねぇ、ちょっと代わってくんない？」
「夕飯の支度なら、俺がやろうか？」
智「いや、トイレも行きたい。笑」
ソファーに並んで座ってテレビを観ていた
智にぃと和。
声を掛けられて和の顔を覗いたら、眠って
しまっている。
智にぃの肩に寄りかかって、服の裾も握って…
「代われるかな？」
智「え〜…笑。上手いことやってよ」
「やるだけやってみるか。笑」
まずはそっと服の裾を掴む手を離させて…
肩にのった頭を軽く支えつつ、体もね。
智「抜けるよ？」
「ん、たぶん大丈夫…」
智にぃがそーっと抜けて、今度は智にぃが
支えてくれている間に、俺が入り込む。
智「んふふ…成功」
「起きて気が付いたら怒るんじゃね？笑」
智「優しくしてあげて？そしたら大丈夫だから」
「はぁ〜い」
そうね、優しくしましょう。笑
ここのとこ、智にぃにずっとベッタリだから
ちょっと羨ましかったんだ、智にぃのことが。
俺にも甘えてくれたら優しくしてやるのに…
ってね。笑
和「ん、んん…」
「…起きた？」
和「んぅ…」
服の裾を握ってたくせに、チラッと俺の顔を
見てパッと離しやがる。
あ、駄目かなー…ってちょっと落ち込んだら…
「夢の中で翔にぃの匂いしたぁ〜」って
言いながら伸びて、膝の上に頭をのせてきた。
やべっ…可愛い。笑
これは俺でもOKってことでいいのかな？
和「今日のご飯なにかな〜？」
「ん〜、なんだろ。美味しそうな匂いするけど」
和「んふふ…早く食べたいな」
食が細い和にしては珍しい。
お腹の上で俺の手を弄りながら、可愛い顔して
「お腹空いたね」って。
智にぃがご飯の支度をしている間は、大人しく
俺の傍で過ごせていた和。
少しずつ気持ちも落ち着いてきているのかも
しれないね。
「ご飯できたよ〜」の合図で、犬みたいに
すっ飛んで行ったけど。笑
和「智にぃの隣で食べる〜」
智「んふふ…おいで」
くっ付き過ぎじゃないか？ってくらい。
でもそんな和を、智にぃは優しい笑顔で見つめて
思い切り甘やかしてあげてる。
和「智にぃ、どこにもいかないでしょ？」
智「ん、いかないよ」
和「ずっと傍にいるよね？」
智「ふふ…もちろん」
不安そうな顔して質問をしてきた時は
受け止めてあげて。
だから少しずつ表情も柔らかくなってきた。
「よかった〜」って笑う和は最高に可愛い。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
