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［智にぃside］
和「え〜…また泊まり？」
「生まれそうなんだって、赤ちゃん」
潤「ポニーだっけ？」
和「あぁ…お腹大きいって言ってたもんね…」
納得しつつも、不満顔の和。笑
可愛くて笑っちゃう。
雅紀は昨日も職場に泊まりだった。
担当のポニーの出産が近いらしくて。
双子が学校の間に一時帰宅して、シャワーやら
着替えは済ませてるんだけど1.2時間の滞在で
職場に戻っちゃうから。
今日も昼前にバタバタと帰ってきた。
「そろそろ生まれるかもしれない」って
目をキラキラさせながら、昼食を済ませ。
雅「ポニーの出産は初めてだから、ちょっと緊張
するけど…」
「だから離れるのが心配なんだね」
雅「ポニーも初産だし、俺も初だし。笑
もう一緒に『頑張るしかないね！』って
話してんの！！」
翔「はは！」
ポニーと一緒に頑張ろうなんて、雅紀らしい。
雅「出産、明後日になったら双子のこと
職場に呼んで見せてやってもいい？」
「ん、もちろん構わないけど」
翔「喜ぶかも。良い経験になるし」
「あいつら今、雅紀不足だしね。笑」
雅「あひゃ！じゃあ、もしタイミングが合ったら
連絡するね〜」
「もう戻らなきゃ！心配〜」ってバタバタと
飛び出していく雅紀を翔と見送る。
双子には伝えないでおこうと、翔と決めた。
自然のことだからね、出産が明後日になるとは
限らないし。
雅紀から連絡をもらった方が双子も喜ぶだろうし。
俺らは密かに連絡が来たらいいね〜って
楽しみにしてた。
そしたら土曜日の昼過ぎ…
和「ねぇねぇ、雅にぃが見にこない？？って！」
潤「行っていい？ねぇ、いい？？」
翔「はは！落ち着け！主語がねーよ。笑」
階段を騒がしく降りてきた和と潤は、スマホを
握り締めて興奮してる。
「見せて？」
和「あ、うん！」
和と潤と雅紀の3人のグループLINE。
ポニーちゃんの写真付きだった。
「行っておいで」
翔「送ってやるよ」
和潤「やったぁ〜！！」
念の為ってことで、和が診察を受けて。
その間に双子に「いい子にしろよ？笑」って
約束させて。
「頂き物だけど、これ持ってって」
和「はーい！！」
潤「早く行こ！！」
テンションの上がりきった和の世話を
潤に「頼む」って言おうとしたけど、潤も
テンション高くて無理だ。笑
翔「俺が車の中で落ち着かせるよ。笑」
「ん、頼むね。ありがとう」
きっと良い経験になるね…
玄関で靴を履く双子の背中を見ながら
『無事に産まれますように…』と、祈る。
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
