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2613.【2】 ページ13

[翔にぃside]

智「体、大事にして?」

「分かってる…」

智にぃが、俺のこと叱ってる理由も
言われていることも分かる。

だけど素直に頷けない自分がいて…

智「また倒れるようなことがあったら
嫌だからね?」

「分かってるって。自分の体のことは、自分が
一番よく分かってるんだから…」

智「…」

つい強めの口調で返してしまった。

何も言い返してこなくなった智にぃとの空間が
気まずくて…

「ごちそうさま…」

残りのご飯を急いで食べて、自室に戻った。

パソコンを開いたら、他の病院にいる後輩から
担当患者のことで相談のメールが届いていて。

添付されていたデータを見ながら、資料を
収集していたらあっという間に、夕飯の時間。

智にぃと2人きりの空間だと気まずいけど
5人揃っていれば、いつも通りでいられる。

ワチャワチャと楽しい時間を過ごして、
双子と風呂に入ったりして。

自室で仕事をして眠りについた。

翌朝は智にぃが「無理しないでね」って一言だけ。

送り出してくれた。

それから数日、また忙しい日々を過ごして…

当直明けでフラついてソファーに倒れた込んだ
ところを、出勤してきた先輩に見つかった。

先「お前、無理し過ぎ。点滴してやる」

「…大丈夫です」

先「いいから。寝てろ!」

腕を掴まれて、咄嗟に白衣を押さえる。

一昨日、勝手に点滴したから…バレたら叱られると
思って、つい…

だけど、隠そうとしたことでバレた。

「勝手にやったな?」って。

「すみません…」

ギロッと睨まれたから慌てて謝ったら「謝る
くらいなら相談しろ!」って叱られた。

それからパパッと点滴してくれて「少し休んでから
帰れ」って言われて。

当直明けだったから、あっという間に
眠りに落ちた。

「…ん、んん…」

智「まったく…」

人の気配がして目を開けたら、まさかの智にぃが
こっちを睨んでいて。

先輩に「連絡しないでください」ってお願い
しておけばよかった…

まぁ、俺のお願いを聞いてくれるとは
思えないけど。

智「また無理したの?」

「…」

智「なんで分かってくれないの?」

「…」

心配してくれているからだと分かるのに…

「智にぃだって、分かってくれないじゃん」

智「なにを?」

「やりたいことがある俺の気持ち」

反抗的な態度をとってしまう。

智「お前、いい加減にしろよ?」

やばい…本気で怒らせた…

智「やりたいことがあるんだから、こうやって
倒れるのは仕方ないって言いたいわけ?」

「…」

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作者名: | 作成日時:2017年7月13日 21時

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