2544.【2】 ページ44
［翔にぃside］
その日のうちに
病院に連絡した。
和が大好きなたいちゃんにね。笑
とりあえず、細菌検査をして持って来てと
指示があって。
智にぃと雅紀と和にも話をする。
3人とも「家で治療出来るといいね」って
言ってくれて。
病院に検査キットを取りに行って
潤を部屋へと連れてくる。
症状から考えられる病名と細菌検査の話をしたら
フルフルと何度も首が。笑
「だーめ。我儘言うなら病院だよ？」
潤「…」
説得を繰り返しても、ズボンから手を離しては
くれなくて。
「じゅーん？」
潤「やだぁ…」
何を言っても言うことを聞いてくれないし
お手上げ。
でも嫌な気持ちは俺も分かるから、そこは
受け止めつつ説得を続ける。
そしたら「検査も治療も全部翔にぃがやって
くれるなら、いいよ」って。
やべぇ…可愛い。笑
頼られるのは嬉しいことだし。
「分かった、やってあげる」
潤「…ゃあ、いいよ」
俺に背を向けてズボンを下げてくれた。
よかった、これで一歩先に進める。
「膝曲げて、力抜いててな？」
潤「…ん、すぐ終わる？」
「終わるよ。クルクルってしたら終わり」
潤「…ん」
覚悟を決めたらブレないのが潤のカッコいい
ところ。
「ちょっと我慢。ごめんな〜…」
潤「…んっ、んー…」
気持ちの悪い感覚を嫌がって唸ってるけど
耐えてくれてる。
「おしまい」
頭をポンポンとしたら、振り返って「ありがと…」
って。
若干涙目だけど少しホッとしたんじゃないかな。
「病院に持っていって調べてくるから」
潤「…ん、ちょっと寝る…」
「ゆっくり休みな」
潤「…待ってる、ね…？」
「ん、待ってろ。笑」
あまりに可愛いいから頬に触れてしまった。笑
そしたら恥ずかしそうに、はにかんで笑って
目を閉じた。
今はお腹の痛みもないみたいだから、ゆっくり
休めるだろう。
検査結果が出たら、たいちゃんとしっかり相談して
一番適切な方法で治療してやろうと思って
意気込んで家を出る。
俺が家で治療して、その結果を病院に
届け出れば、家での治療も出来なくはないと
思うから。
せっかく潤が素直に自分の気持ちを伝えて
くれているから、望むようにしてやりたい。
検査結果を待ちながら、たいちゃんに熱弁
してしまって…
「ほんとに仲良しですね」って笑われてしまった。
まぁ、そうだよね。
仲良し…いや、大事かな。笑
「翔にぃ」「しょうにぃ」って甘えて引っ付いて
きた潤を愛おしいと感じていたから。
ずっと幼い時から…
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作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
