2537.【4】 ページ37
［智にぃside］
診察のサポート。
双子は和室に布団を敷いてくれてる。
翔「血圧も低っくいなぁ…まぁ食べれてないし
当然か…」
「そうだね…」
翔「聴診したいからTシャツ捲るの手伝って
もらっていい？」
「ん、じゃあ少し体上げるね？」
翔「お願い」
ソファーと背中の間に手を滑り込ませて
身体を持ち上げる。
その間に翔が胸の辺りまでTシャツを捲り上げた。
ん…？
脇腹に内出血の痕。
「これって…」
翔「どっか、ぶつけたか…？」
痣にそっと触れる。
まさか他人から肘打ちされて出来た痣だとは…
聴診をしながらも「痛くないわけないん
だけどな…」って顔を曇らせる翔。
俺も言いようのない不安に襲われる…
翔「背中、いい…？」
「…ん」
ちょっと手前に身体をずらしてから、ソファーの
背の方に向けて身体を倒して、軽く支える。
「…」
翔「おかしーな…この怪我…」
「…ん」
背中の痣はもっと酷かった。
真ん中を中心に何箇所も…
和「雅にぃ、どうしたの…？」
潤「なんか病気…？」
布団を敷き終えた双子も心配して寄ってきた…
翔「いや…こんな風にならないよ…普通。
古い痣と新しい痣があるし…」
和「誰かに傷付けられてるってこと？」
「それで悩んでたのかな…」
翔「可能性としてはあるね…」
「明日、聞いてみよう…」
［和side］
昨日は智にぃと翔にぃが、和室に雅にぃを
運んでそのまま一緒に寝たみたい。
目覚めるのが早かったのか、俺が6時半過ぎに
リビングにいったら、和室から話し声。
「見せて？」って言うにぃ達の声と「いやだ」って
すすり泣く雅にぃの声。
襖が少し開いていたから覗いてみる。
智にぃはすぐに俺に気が付いて「待ってて」
って伝えてきた。
どうやら、にぃ達は雅にぃの身体を確認したい
みたい。
昨日でもよかったんだけど、薬で眠らせたのに
服を脱がせて勝手に確認するのは…って
翔にぃが迷って。
そしたら智にぃが「明日、雅紀に話してからに
しよう」って。
だけどやっぱり意識があれば嫌がる…
翔「大丈夫…俺らはもう何を見ても驚かないから」
雅「…っ、ん…や、だ…」
智「まさき、見せて…？」
翔にぃがそっと腕をとり、智にぃが優しく頭を
撫でて。
少しずつ雅にぃが落ち着いてきた。
智「ズボンちょっとおろしてもいい？」
雅「…っ、んくっ、んっ…」
頷きはしないけど「いやだ」とも言わなくなって。
智「ごめんね…」
そっとおろされたズボン。
脛の辺りに痣が見える…
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作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
