2519.【3】 ページ19
［潤side］
和「このままだと
眠れなくて可哀想だから…」
「ん、そうだね。かけてみよっか」
雅にぃが頭痛辛そうで…そしたら和の顔も不安で
染まってしまう。
翔にぃなら、2人いっぺんに何とかしてくれるって
そう思った。
何度目かのコールで「もしもし？」って
翔にぃの声。
ホッとする…
俺が電話を掛けたことで翔にぃはすぐに
悟ってくれて。
優しい声で「大丈夫だからな」って言ってくれた。
俺の中の不安はスーッとなくなる。
翔「スピーカーにしてあげて？音小さめで」
「ん、分かった」
翔「…まさき？どこが一番、辛い？」
雅「…ょ、にぃ。ごめん、ね？」
翔「謝んなくていいよ。双子に任せてあるから」
雅「…ん、…りがと…頭、痛い…」
雅にぃにも話し掛けてくれて。
何度も「しょ…にぃ」って呼んで甘えている
雅にぃを見たら、ちょっと安心した。
和「市販の薬、やっぱり…だめ？」
翔「飲ませなくても大丈夫。な？」
和「…でも」
翔「夕飯食べられたんだろ？そしたら眠れるはず
だから、傍にいてやって？」
和「…ん、分かった。頭、撫で撫で、する…」
翔「はは！頼むな。笑」
翔にぃの言葉で、雅にぃがどうしたらゆっくり
眠りに落ちれるか、和なりに考えたみたい。
自分が頭痛で苦しんでいる時も、頭を撫で撫で
してもらうから、思い出したのかな。笑
雅「…りがと、かず…」
和「…ん、寝てね」
雅にぃは翔にぃに謝れた安心感もあって
ウトウトし始めた。
何より撫で撫で効果かな。笑
和も自分に出来ることを見つけて、翔にぃにも
「市販薬飲ませなくて大丈夫」って、もう一度
言ってもらえて安心したみたい。
電話のスピーカーを切る。
翔「水分補給は多めに頼むな？」
「ん、分かった」
翔「それから、和の朝の診察。雅紀が出来なそう
だったら先輩に頼むことも考えるから…
連絡してな？」
「分かった。検温と血圧は俺も診てあげるから…」
翔「ん、頼むな」
翔にぃは電話を切る前に「潤もしっかり
睡眠とれよ？」って。
イケめた優しい声だから大好き。笑
「ん、おやすみ」
翔「また明日な。おやすみ」
その夜は、和室に敷いた布団をくっ付けて
3人で眠った。
「…ん、かず…？」
気配を感じて起きたら、和が額の冷えピタを
貼り替えてあげているところで。
「熱計った？」
和「ん。まだ39℃ある…」
「そっか…でも眠れてるね」
保冷剤も替えてから、また眠った。
朝になって下がってるといいな…って
願いながら…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2769人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
