2468.【4】 ページ18
［和side］
「点滴してもらって
ラクになったの？」
智「ん、そうだね。病院の後は大分ラクそうに
してたよ」
「ならよかった」
学校から帰ってきたらリビングのソファーで
翔にぃが眠っていた。
顔色も良くなったし、部屋にこもってないから
そこも進歩かな…と思ったりして。
ここ数日は塞ぎ込んでいて自分の部屋にいることが
多かったから。
翔「あ…おかえり」
「んふふ…ただいま」
ソファーに座った翔にぃの膝に頭をのせて
暫しゲームタイム。
翔にぃは画面を覗きながら、時折「はは！」って
笑い声を上げて。
「久しぶり。翔にぃ笑ってるの」
翔「ん、そうだな。お前にも心配掛けてるよな、
ごめんな〜」
「ん、いいの。いつも助けてもらってるから」
言った後で恥ずかしくなってお腹に顔を埋めたら
「くはは！くすぐったいよ！笑」って。
翔「ごめ…、ちょっと、トイレ…」
せっかく楽しく過ごしていたのに、また酷い
吐き気が襲ってきたみたい。
トイレにこもったら出てこなくなっちゃった。
「落ち着くまで待った方がいい？」
智「ん、そうだね。もう少ししたら様子見て
くるから。待っててあげて？」
「分かった…」
ほんとは心配だからすぐにでも様子を見に
いきたいところだけど。
翔にぃの気持ちもあるから…智にぃの言う通りに
しようと思って。
30分くらいしたら、智にぃに抱えられるようにして
リビングに戻ってきた翔にぃ。
「まだ気持ち悪い？」
翔「…ん、でも、もう出るもんが、ねーや…」
力なく笑って、ほんと辛そうで…
「飲めたら飲んで？」
翔「…ん、ありがと、な…」
持ってきたお水、受け取って飲んでくれて
少しホッとする。
潤「俺ら明日休みだから、今日はここにいる。
な？」
「ん、そうだね」
今日は翔にぃが和室で寝るみたいだから
俺らが付き添う。
始めは「一人でい〜よ、大丈夫」って言っていた
翔にぃだけど、何度か吐き気にも襲われて
気持ち的にもダメージあったみたいで、最終的には
「悪いね…頼むわ」って。
俺らが付き添っていたからって何か出来るって
わけでもないけど…
智「居てくれるだけで十分だもんね？」
翔「…ん、十分」
らしい。笑
夜中に何度か吐き気だったり、魘されたりして
目覚めたけれど、声を掛けたら落ち着いてくれて。
潤「大丈夫だから…」
「俺らいるからね…」
翔「…ん、ありがと…」
握った手を握り返してくれながら眠りに落ちて
くれた。
元気になるまで、みんな傍にいるよ。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年2月18日 9時
