5人で生きてゆく…part48 (ページ16)

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［雅にぃside］

翔にぃに呼ばれた
智にぃは「夕食の片付けするから、先に風呂にでも
入っておいでよ」って、実に分かりやすく
逃げようとしてる。笑

翔「いいから、座って？
ちゃんと診察させてくれたら薬も処方できるよ？」

智「んん…」

ちょこっと不満の声を漏らしてるけど、
体調悪いから薬も欲しいんだろうね。

そこからは素直に診察を受けていて、双子も
ゲームしながらチラチラ確認して、安心した様な
表情を浮かべてた。

翔「今日は遅くならずに寝れそう？」

智「…少しだけ仕事したい」

翔「じゃあ、先にお風呂に入ってそれから
仕事して？夕飯の片付けとか、俺らが
済ませるから」

智「…でも、翔達だって疲れてるのに…」

翔「はは！それはみんな一緒でしょ？」

確かにね、みんな一緒。

仕事と学校を終えて、こうして家に
いるわけだから。

和「俺もやるから！」

潤「俺もー！」

翔「ありがとう。ね？大丈夫。智にぃは薬飲んで
風呂に入ろう？」

智「…ん、ありがと…」

ほんとは仕事もせず休めるのが一番なんだけどね。

どうしたって今は、仕事優先になってしまうから。

無理矢理セーブさせようとしても智にぃの
気持ちが崩れてしまうから、そこは上手く俺らで
フォローしていけたらって思うよね。

その日の夜は薬の効果もあってか「仕事が
はかどった」って喜んでいた智にぃだったけど…

翔「あんまり擦らないで？霞む？」

智「ん、でも大丈夫…」

その日の夕食時、頻繁に目を擦っていることに
翔にぃが気が付いて。

昼間も微熱と頭痛が辛かったみたいだから…

翔「気になるなら先に診ちゃおっか？
ソファー座ってもらっていい？」

智「…ん、薬くれる？」

翔「それは診察してみないと分からないよ。笑」

ソファーに智にぃを座らせた翔にぃは
正面に座って診察を始めた。

「とりあえず食べちゃおうね」

2人のことが気になってソワソワしている双子。

ご飯を食べるように促しつつ…

俺もほんとは気になってるんだけどね。笑

翔「霞む感じ？」

智「…ん」

翔「それともグルグルしてる？」

智「…ん」

翔「…笑。どっちよ」

受け答えがはっきりしなくて和みたい。笑

翔「まだ熱もあるし、頭痛も辛いんでしょ？
今日はもう休もう？」

智「…ん、でも、仕事…」

翔「期限迫ってるものあるの？」

智「…ん」

首も微かに動かすだけで、どっちなんだか。

翔「擦らないで…笑」

ゴシゴシする手を翔にぃに掴まれて「治してよ…」
ってご機嫌ななめ。