2112.【2】 ページ12
［和side］
潤の眩暈も頭痛も
やっぱり気になって…
眠れなくて、翔にぃの部屋の前。
コンコン…
翔「はーい」
ガチャッとドアを開けたらパソコンに向かってた
翔にぃがクルッと振り向く。
翔「あれ…？眠れない？」
0時ちょっと過ぎ…
心配そうな顔して近付いてきた翔にぃの手は
当たり前のように、俺の首筋に当てられる。
俺のことを沢山守ってくれてる、この手。
潤のことも守ってくれているんだろうと思うと…
「んーん…」
ギュッと掴んで首を振ったら
翔「どした…？」
心配そうな顔。
でも「じゅん」って、一言発したら「あぁ…」って
顔してベッドに座らせてくれた。
「潤、体調悪いの？頭も痛いって…」
翔「…ん。夢、見るんだって」
「…なんの？」
翔「詳しくは、俺も分かんない…」
「詳しくなくてもいい…知りたい…」
やっぱり眩暈の原因は体調不良じゃないんだって
思って…
翔「俺の知ってる範囲でな？」
「ん、それでいい」
翔にぃは俺の隣に座って、最近潤が夢に魘されて
泣いていることがある…ってことを含めて
色々教えてくれた。
俺にできること…何かあるのかな…？
［翔にぃside］
潤の話を聞いて不安になった和は「今日は
ここで寝てもいい？」って。
ほーんと、甘え上手なんだから。
潤にも分けてやって欲しいくらい。笑
並んでベッドに寝転んで、少し話をして…
「俺もね、そろそろ何とかしてやらなきゃって
思ってるから」って言ったら「なら、安心だね」
なんて言いながら眠りに落ちた和。
思いやって良いことなんだけどね…負担になってる
ことも事実だから、どうにもならない…
潤「クラクラ…する…」
潤の体調は目に見えて悪化…
眩暈、頭痛に不眠。
そして、さらに気になる症状も…
雅「どした？」
潤「…っ、ちょっ、と…」
グラスを持とうとした手が震えていて。
雅紀に指摘されて慌てて引っ込めたけど、顔が
不安で染まって引きつって…
「潤、こっちおいで…」
和が食卓に着く前に…と思って、一度ソファーに
移動させる。
「さっきのが初めて？」
潤「…ん」
「手、診せて？」
潤「…ん」
手首を持ってみたけど、特に震えることはなくて。
「力入れようとした時かもな。これ持ってみて？」
テーブルにリモコンを置いて、持たせてみようと
思ったけど。
カタンッ…
手はプルプル震えてリモコンを掴めない。
潤「…っ、もう、やだっ…」
唇をギュッと噛み締めた潤は、リモコンを手で
払い飛ばした…
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作者名：空
| 作成日時：2016年2月10日 18時
