2044.【2】 ページ44
［潤side］
みんなでいると
どこにいたって楽しいけど、やっぱり旅行は
特別楽しいし、嬉しい。
隣にいる和の笑い声が心地いいし。
雅「昼メシ、食い損ねた〜」
智「ふふ…食べるつもりだったの？笑」
和「おにぎりもお菓子も食べたじゃん！」
雅「あひゃ！そっか。笑」
当直明けで帰ってきた翔にぃの朝食の時、
みんなでおにぎりを少し食べちゃったし。
それからも、ちょいちょい何かしら食べてたから。
智「夕食も早めだから、食べなくていいかな〜って
思ってたんだけど…」
雅「だよね！おっけ。お菓子食べるわ！」
和「またぁ〜？」
きゃっきゃ笑う和に「お前は夜ご飯が食べれなく
なるからやめとけ！笑」って言い返してる雅にぃ。
和は「むぅ〜…」って膨れてる。
「くはっ！」
…っいて…
笑ったら頭がズキン…って。
実は少し前から、ちょっと体の怠さを感じてるん
だよね…
でも、楽しい旅行を台無しにはしたくないし
まだまだ『気のせい』って言い聞かせれば
体は何とかなりそうだから、黙っておく。
運転は智にぃに代わって、俺は最後部で寝ている
翔にぃの隣に移動していたから、少しくらい
気を抜いても平気。笑
適当に相槌をうって会話を楽しんだ。
［翔にぃside］
智にぃの「ホテル前の最後のトイレ休憩に
なると思うよ〜」って声で目が覚めた。
眠っているうちに、随分と遠くまできたみたい。
車から降りたら「翔にぃ、起きたっ！」って
双子がくっ付いてきて。笑
智にぃが「もうすぐ着くからねぇ」って
ふわっとした笑顔で迎えてくれた。
雅紀はというと「翔ちゃ〜ん！何飲む〜？」って
自販機の傍から叫んでる。笑
和「コーヒーだって〜！」
俺からの伝言を受けてピョコピョコと
走っていく和は可愛い。
智「ちょっと早めにホテル着きそうだから
周り散策しよっか。」
「ん、いいね。そうしよう」
ホテルの周りには林と池がある。
ホームページ見ながら「鯉に餌あげたいっ！」
って騒いでいた双子を思い出す。
いっぱい寝させてもらったから、ホテル着いたら
俺もみんなと楽しもっと。
和「翔にぃ？飲んでもいい？」
「飲み過ぎてない？夜の分500mlは我慢して
とっておけよ？」
和「ん、大丈夫。このパックだけ、いい？」
「ん、いいよ。車に乗ってると喉渇くもんな」
和「ふふ、やったぁ」
こんなとこでも水分制限で少し可哀想だけど…
和は大好きなパックのジュースを智にぃに
もらって嬉しそうに笑った。
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作者名：空
| 作成日時：2015年10月17日 13時
