1884.【3】 ページ34
［智にぃside］
翔「ここまでは
分かった？」
潤「ん。分かった！」
リビングのテーブルで勉強を見てもらってる潤。
翔に体をピッタリ寄せて「次のとこは？」って
目をキラキラさせてる。
大好きな憧れの翔との時間。笑
大事にして欲しいなって思う。
潤「んん…えっと…」
翔「…難しい？」
考え込む潤に優しく声を掛けてあげる翔も
ほんとに立派なお兄ちゃんになったもんだ。笑
「勉強は気が向いたらやるから！」とか
「今は勉強する気分じゃない！」とか言って
父ちゃんに反抗してた翔を思い出す。
翔「応用でも基本の考え方は同じだろ？
さっきのとこ、振り返って考えてみ？」
こうやってアドバイスする姿を父ちゃんが見たら
ビックリするだろうな…なんて考える。
潤「んん…あっ、そっか！！」
パッと笑顔が咲いて潤はイキイキ。
潤「分かった！！こういうことでしょ？」
翔「正解、正解。」
頭をクシャクシャっと撫でてから「何か飲んで
少し休憩しよう」って立ち上がってきた翔。
俺のいるキッチンに入ってきて「やけに張り切って
ない？明日、テストかな？」って。
翔「はは！違うか。笑」
翔が笑った原因は、和が和室でゴロゴロとゲームを
楽しんでいるから。
「学校から帰ってきてから、ずっとあんな。笑」
ご飯の時以外、和はずーっとゲームをしてる。
和「あっ！雅にぃ〜、一緒にお風呂入ろ？」
部屋から出てきた雅紀を見つけて大喜び。
ブンブンと振り回している尻尾が見える。笑
雅「いいけど、入って良いって？」
和「うんっ！もうOKもらってる〜！」
大喜びで可愛い奴は、雅紀の後ろにくっ付いて
風呂場へと消えた。
翔「はぁ〜、騒がしいね。笑」
潤「くふふっ」
翔に入れてもらったアイスティーを飲みながら
潤は満足そうに笑う。
潤「和ねぇ、国語が好きなんだって」
翔「へぇ〜、意外。」
潤「俺はねぇ、数学！」
翔「はは！知ってる」
翔の傍にいる潤はすごく幸せそうで…
双子が『テストで満点とる』って張り切ってたこと
全く知らなかったけど。
ただ…こんな時間が続けばいいなって思った。
潤には『和の担当医になる』『和の病気を治す』
って夢もあって。
もしかしたら、その夢が重荷になっていることも
あるんじゃないか…なんて思ったりもしたけど。
潤「くふふっ！できたっ！」
憧れの存在が身近にいるからこそ、潤の夢は
揺るがないんだなって。
負担になんてなってないことが、よく分かった。
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作者名：空
| 作成日時：2015年5月2日 14時
