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［智にぃside］
カテーテルを
挿入するところを
メスで少し切開する。
表面麻酔が効いていて
ここまでは、ほぼ無痛だ。
問題はこの後…
翔「かず〜、入れていくよ。
ごめんね、ちょっと痛むけど…」
切開した所にカテーテルを挿入していく。
ビクッと和の体が拒否する。
翔「痛いね、かず…もう入り口は
入ったからね〜」
和「いた…い…ん〜、やだ…いたい…」
首を振って痛みに耐える和…
全身に力が入っているのが分かる…
和「しょ…にぃ…いたい…」
翔「うん、痛いね…もう少しだよ。
あとちょっと、我慢してな…」
素早くカテーテルを進めつつも
和の声に応えるのを忘れない翔…
ほんと、翔は優しい兄ちゃんだよ…
和「ん…や…はやく…しょ…にぃ」
暫くすると、和はうわ言の様に、
「いたい…」とくり返すだけになった。
翔と俺はそんな和に
声を掛け続けることしかできなかった…
翔「和、頑張ったな…抜くよー」
和「ん〜、ん…いたいよ、翔にぃ…」
俺は握って押さえていた手を離し、
和の頭を撫でた。
翔「止血するよ。
はい、ちょっと我慢ね〜」
翔が傷口をガーゼでキツく押さえた。
和「いたっ！翔にぃ痛いよ！
バカ！離せっ。」
俺が手を離してしまっていたので、
和が翔の手を必死で引っ張り離そうとする…
翔「ちょっと、かず！
少し我慢して。止血しなきゃだから…
智にぃ、ごめん、
和の手押さえてくれる？」
和は必死で抵抗し、痛い！離せ！と
喚いていたけど、兄2人に敵うはずなく
止血を終える頃にはぐったりしていた…
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作者名：空
| 作成日時：2012年10月20日 15時
