5人で生きてゆく… (ページ15)

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［雅にぃside］

車から
和をベッドへ運ぶ時、
尋常じゃない体の熱さが伝わってきた…

ベッドへ下ろしてすぐ、
意識が朦朧としている間に
熱を計っちゃおうと思ったのに作戦は失敗。

和は布団に潜ってしまって…

入院のこと考えてるのかな。

いつもの強気な診察拒否とはまた違う、
和の抵抗に胸が痛んで、
とても無理矢理やる気にはなれなくて…

しばらく布団の上からポンポンと
叩いていたら、和の体からすーっと力が
抜けたのが分かったから
ベッド脇のコールボタンを押して、
智にぃを呼んだ。

智「おかえり…」

静かに部屋に入ってきた智にぃは
俺の頭を優しくポンポンしてくれる。

たぶん俺が、情けない顔してたんだろうね。

「……診察していいかな？」

智「ん、サポートするよ。」

智にぃは優しく頷いてから、和の顔の方へまわり
静かに「かーず…？」って声を掛けてから
布団の中へ手を入れる。

智「…あっついね…」

布団の中の熱さにビックリしたように
俺を見てから「このままで、いいから…」って
和に呟いた智にぃ。

俺に手を差し出して、静かに頷いて体温計を
受け取ると、布団を被ったままの和の脇に
それを優しく挟んだ。

腕を軽く押さえながら
「だいじょうぶ」って何度も伝えて
背中をトントンしてあげている。