五十話 ページ3
.
退院が明後日に迫る
先日相澤先生から聞いたのだが、全寮制にするらしい
何故なのかは教えてくれなかったが、雄英側は生徒の中、あるいは先生の中に内通者がいると踏んだのだろう
まぁやることがなく暇なので、ベッドに座りながら勉強をしていた時だった
「A。入るわよ」
お母さんが、お見舞いに来た
「仕事が忙しくて中々来れなかったの」
『忙しいなら仕事優先していいのに』
勉強道具を引き出しに直す
「ねぇA…お母さんが貴方に言いたいこと、分かるよね」
お母さんの目はとても冷たかった
まるで、ゴミを見ているような
そんな目だった
『……うん。ごめん…なさい』
「あのね、謝って済む問題じゃないの。貴方はオールマイトを終わらせた張本人。言ってる意味分かる？貴方は今までの中で一番悪い子なの」
入院着を握りしめる
「貴方の事はもう要らないわ。全寮制のことはもう許可してあるから退院して家に帰ったらすぐに荷物をまとめて出ていって頂戴」
”要らない”
その言葉が私の心を深く抉った
…私に心があるのか分からないけど
『ッごめんなさい…！！ちゃんといい子にする…！！いい子にするからぁ…！！！許して…！！要らないだなんて言わないでぇ…！！』
「だからさっきも言ったでしょう？謝ってもオールマイトはもう戦えないんだから意味ないって。…でも、そんなに許してほしいなら、ある条件を出してあげる。今度仮免試験受けるんだよね？その仮免試験で合格…勿論満点の主席で。分かった？これが最後の条件だから。もしこれが出来なかったら…分かるわよね？言ってみなさい」
『…満点主席で合格…出来なかったら…要らない子……』
「よく分かってるじゃない。その事頭に刻み込んで励みなさい。じゃ、帰るから」
パタン、としまったドア
お母さんの座っていた椅子は、冷たかった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ - ありがとうございます。 (2022年11月24日 17時) (
レス) @page41 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。 - めっちゃ嬉しいです！！ (2022年11月19日 10時) (レス) id: 4b348adc93 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - 最近見始めたのですが、たくさん投稿してくれるので、とてもうれしいです。1日のご褒美として、寝る前に見ています！ (2022年11月17日 22時) (レス) @page29 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんぽんたん | 作成日時：2022年11月6日 15時
