あれ？爆豪好きなやつの左手の薬指が。【爆豪勝己】

29 白いベット ページ35

デクくんと眠っている勝己。

もうよく分からなくなった。
いつもタフネスの塊って言われて全然怪我なんてしてなかった勝己。
でも今目の前にいる眠っている勝己も勝己で。


何秒立ち尽くしていたのかは分からない。
でも、気付いたら足が向かっていた。
勝己もとに。

床に座り込んで、目線を同じくらいにする。
家の黒いベットカバーとは正反対のものによこたわる勝己。

ピーピーピーという無機質な音。
シーツにできる私のこぼれ落ちた雫のしみ。

｢ねえ勝己…起きて…？起きて…よ…！｣

クリーム色の髪の頭を撫でながら続ける。

｢私…勝己いなかったら何もできないよ…ねぇ！お願い、置いて、いかないで…？｣

爆｢……A…？｣

真っ赤な瞳が私を捉える。

｢っ！！勝己！！勝己！！｣

緑｢…っ！かっちゃん！ナースコールを！！｣

｢うん！｣

ベットの上にあるボタンを押して看護師さんを呼ぶ。

爆｢A…俺…｣

｢まだ喋らないで、今看護師さん来るから…｣

爆｢ん、」

手を広げる彼。
迷いもなく、背中に手を回した。

｢勝己…っ｣

爆｢心配かけて悪かった、｣

｢ほんとに…ほんとに、心配したんだから、ね…｣

涙がまた溢れてきた。
さっきとは違う安心した、涙。

ナ｢どうしました！！え！目覚めたんですか！？スグに医者を呼んできます！！｣

｢ありがとうございます｣

爆｢デク、後で医者が出てったら二人にしてくれねぇか、話してぇことがあるんだよ、｣

緑｢…うん。わかった。｣


何の話だろう、離婚？


そんな訳ない、よね？



───────────────────
でも…



じゃあなに？

30 お互いに、ね？→←28 病院へ。

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