知ってる声 O ページ48
｢どうぞお入りください｣
通されたのは小さな談話室。
とりあえず椅子に並んで座ると、
目の前にその人も座った。
｢で、ご用件というのは？｣
………ああ。
ここにきてまだ"しゅひぎむ"か。
イラッとする。
｢櫻井翔の病室はどこですか｣
｢お答えできません｣
…………じゃあ
｢じゃあなんでここに連れてきたんすか｣
教えてくれないくせに
苛立ちを隠そうともしない俺と
まだ状況があんまりわからずちょこっと座ったままの相葉ちゃん。
俺らの顔を順番に見たあと、
｢わたくし、田所と申します｣
……………
｢……………はぁ。｣
急に自己紹介されても……………
しかも真顔。
超、真顔。
｢失礼ですが、嵐の大野さんでいらっしゃいますか？｣
｢…………そうですけど｣
｢お隣は相葉さん？｣
｢あっ、はいそうです｣
そうですか。
とだけ言って黙るその人。
相葉ちゃんは笑いかけていいのか困ってる。
…………………なんだろう。
すごく気になるこの人の声。
どこかで聞いたことがある気がする。
顔を見ても全く見覚えはなくて、
なのに声は聞き覚えがある。
そして声を聞くたびに体が不自然に震える。
…………なんだ。
どこで聞いたんだ。
じっとその人を見つめていると、
視線が合わさった。
するとその人が口を開いた。
｢どうしてこの病院に？｣
｢………片っ端から当たってるんで。｣
もう何時間ですかね。
何件目ですかね。
ちょっとキツイ言い方になったかもしれないけど今の俺には気遣う余裕なんかない。
そんな俺の言葉で、
目を閉じて鼻から息を吐いた。
………………何か言われる。
自然に背筋が伸びた。
｢患者様の個人名や当院にいらっしゃるかは個人情報なのでお答えできません｣
｢が、｣
｢患者様のお名前は伏せてお話させていただきたいことがあります｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hiro(プロフ) - なぁちゃんさん» きー！ありがとうございます(T△T)完結するのか謎ですが頑張ります(T△T) (2019年6月19日 15時) (
レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
なぁちゃん(プロフ) - 凄い面白いです！更新頑張ってください！応援してます(*´ω｀*) (2019年6月19日 14時) (レス) id: fd20a41213 (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - 未来さん» きえー！！ありがとうございます(T△T)頑張れます…！ありがたや……… (2019年6月17日 21時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
未来 - 続編おめでとうございます!応援しています｡更新頑張ってください(*^_^*) (2019年6月17日 17時) (レス) id: ae35368d95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hiro
| 作成日時：2019年6月17日 13時
