Sho-Renの従妹 (ページ9)

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病院に着くとママは検査室に運ばれて、医師から脳腫瘍があると言われた。

でも、良性の腫瘍だから手術すれば治るって。

それを聞いて、すぐに紫耀に連絡しなきゃと思った。

　

多分お父さんはまだ紫耀に連絡してない。

　
お父さんなりに気を遣ってるんだ。

　

ママが今のお父さんと再婚してから、紫耀はまんまりお父さんと仲良くない。

それは別にお父さんが嫌いだからとかそういう訳ではなくて、まだ壁があるというか。

「お父さん。私紫耀に電話してみるね。」

父「ああ。お願い。」

私は待合室に出て紫耀に電話をかける。

すぐ出ないと思ってたのに一瞬で出た。

紫耀「なーにー？」

「あ、今仕事中？」

紫耀「終わったよ。今帰ってる！今日の夜ご飯なんだろねー」

「なんだろね。あのさ、」

　

紫耀「ん？体調悪いの？」
　

紫耀にそう言われてさっき泣きすぎて鼻声になってることに気づいた。

「違うの。あ、今電車？」

紫耀「電車だよ！廉と帰ってる。でももうすぐ名古屋」

「ほんと？あのね、さっきママが救急車で運ばれて今病院にいるんだけど…あ、でもちゃんと生きてる。」

紫耀「倒れたのママ…？」

多分泣くのを我慢してる。

そんな紫耀を想像するとこっちまでまた泣きそうになる。

「そう…。◯◯病院にいるからきて？」

紫耀「…わかった…」
　

静かにそう言って紫耀は電話を切った。

もう…。
　
あんな声聞いたらまた泣きそうになるやん。

　
　
　

でも、紫耀の前では泣きたくない。

私の親が死んでからしばらく、私は夜頻繁に泣いていた。
そんな私をいつも隣で寝てる紫耀は慰めてくれた。
だから今度は私が紫耀を助けてあげたい。