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相手の立場で考えてみよう ページ35

「___という感じの所に土方さんがいらっしゃった訳です」

話し終え、土方さんを見る

土方さんは頭をボリボリ掻きながら

「…そうか……

まぁ、まずは手当が先だ

ちょっと待ってろ」

そう言うと今度は土方さんが出ていった


結局、独り取り残されてしまった

自分の部屋じゃないのにそこに独りになるのは何だか不思議な感覚だった

それにしても、総悟さんあそこまで怒ることじゃないと思うんだけど…

私はただ総悟さん達が任務に集中できるように大丈夫な所を見せたいだけだったのに…

でもこのままなのだけは絶対やだけどな……

「ひゃっ?!」

いつの間にか土方さんが戻ってきており、私の反応を見て満足そうに口角をあげていた



………わるっ。



見るとそれは濡らしたタオルだった

腫れて熱をはらんだ足には、少しの冷たさでも過敏に反応してしまうらしい

「ちょっ、何するんですか!

私一応怪我人なんですよ!」

「だから冷やしてやってんだろーが

それにこんな威勢のいい怪我人いてたまるかよ

ちょっとは大人しくしとけ」

そう言うと、タオルの乗った私の足を持ち上げ口元へ近づけると息を吹きかけた

「っ……」

ただでさえ過敏になってしまっているので嫌でも反応してしまう

「少しは大人しくできんじゃねぇか」

土方さんはまた意地悪な笑みを浮かべた

そんな土方さんに反論しようと口を開く

土方さんも、総悟さんの事ドSドS言いながらこういういじわるするんだよな…

あーいけないけない…性格の基準が総悟さんになってしまっている

総悟さんの事を思い出すと心にモヤがかかって反論する気もなくなり口を噤んだ

そんな私を見かねてか

「本当にションボリしてんなぁA…

そんなにアイツとの事ショックだったのか…?」

私は黙ったままコクンと頷いた

「ハァ……あのなぁ…今回これで傷ついてんのは、多分お前だけじゃねぇよ

アイツだって今、きっとお前と同じ心情だ」

「え……?どういうことですか…?」

わからない

私と同じ気持ちにしては、怒ってたよね…?

正反対だと思うんだけど……

「お前は知らねぇし気づいてねぇたぁ思うが、アイツはなぁ、総悟は、お前が傷つくのを何よりも恐れてる

きっと近藤さんと同じ位の重さになってんじゃねぇか?総悟にとってお前の命は……

だから、お前が危ない事しようとしてるのを見て、ついああいう風になっちまったんだと思うぞ

…ま、つまりアレだ





大事に思ってんだよ、Aの事をな」

素直が1番!→←二度あることは三度ある…かもね?



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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時

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