嫌なことほど忘れにくい。 ページ20
不意打ちの総悟の行動に、Aは固まった。紅潮している頬は、パンケーキの興奮のせいだけではないだろう。総悟は、不敵に微笑んでいた。
そんな2人の様子を、銀時は不機嫌そうな顔で見ていた。今度は銀時が動いた。
銀時「あーらま、見せてくれるじゃないのよ〜。俺は、そんなの見せられて黙っていられるほど冷静な男じゃねえんだよ……」
銀時は、そう言うと、Aの方へと身を乗り出し、
銀時「A。はい、アーン!」
先程まで自らの使っていたスプーンでパフェをAの口へと突っ込んだ。
A「ンむッ」
先程から、全く思考が追いついていないAは、フリーズしていた。
パフェという新たな甘味に満足そうではあったが。
しかし、やっと思考が追いつき始めたAは、
A「何するんですか!じ、自分で食べれます!」
すごくわかりやすい照れ隠しをした。
A「でも、すごく美味しかったです……」
お礼も言った。
銀時「っ……!ね、ね〜!おいしいでしょー?隣のコイツは、こーれの良さがわかんねーんだよ〜……
なあ、また一緒に来ような?
もちろん、2人だけで。」
Aは、困ったように総悟を見る。
やっとライバルと認識した総悟は、厳しい目で銀時を見据えていた。
(あれ、自分のせいで2人仲悪くなってる……?
な、んで……)
そこで、過去の記憶が出てきてしまう。
『お前のせいで!お前が……!出ていけよ!この疫病神!』
A「っ……!」
Aの体がビクリと震えた。
新八「Aさん?どうしたんですか?顔色が悪いですよ?」
総悟「ちょっと旦那ァ。無理やり食べさせるからですぜェ。」
銀時「ハアァァァァァ?!ちっげーよ!
見ただろ?俺のパフェでAが見せた至福の表情を!だいたい___________」
あぁ、やっぱり私のせいだ。ワタシガワルイ。
Aは耐えきれず、トイレへ行こうと立ち上がった。
A「ちょ、ちょっとトイ、レ……」
Aが去った後、神楽が総悟へ問いかけた。
神楽「おいクソサド。なんだかんだで聞いてなかったけど、Aとはどこでどうやって知り合ったアルか?」
総悟「あァ。そういえば、結局話せてなかったなァ。実は____________」
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その頃、トイレに着いたAは、荒い息を整えようと必死に深呼吸を繰り返していた。
そのとき、ふいに声が聞こえた。
「昔を思い出しちまったかあ?A。」
知らない人と安易に話してはいけません。→←このままじゃ引けないから
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時