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【第30話】 ページ33

ななもり君に続いてリビングに入ると、五人は驚いたような表情で皆こちらを見ていた。

ジ「え、どしたん?忘れ物?」

私がジェル君の言葉に首を横に振ると、ななもり君が口を開いた。

な「何か事情があって戻ってきたんだよね、Aちゃん、話せる?」

ななもり君は私に優しい目を向けてそう言ってくれた。

本当にマフィアの人なのか、と疑うくらい、この人は優しい。

私はそんなななもり君の優しさに心の中で精一杯感謝しながら、こくりと頷いた。

な「よし、じゃあ皆一旦ソファに集合ー!」

ななもり君がそう言うと、各自が各自なりに返事をして、多分さっきまでしていたのだろうゲームを置き、ソファに集まってきてくれる。

マフィアってもっと治安悪そうな人達の集まりのイメージがあったけど、本当はそうでもないのかな。

私はそんな事を思いながら、皆に続いてソファに腰をかけた。

皆がソファに集まったのを確認して、ななもり君は口を開いた。

な「で、何かあったの?」

私は自分が家を追い出された事を話すのは何だか無様な姿を晒しているようで少し恥ずかしかったが、ななもり君の言葉を合図に、全て話す事を決意した。

「えっと……実は、私が家に帰った時、私の家に校長先生が来てて……」

私は話すのが苦手だ。

友達に、小説の物語のあらすじ聞かせてよ、と言われた時も、なかなかすぐに頭の中で整理ができなくて、結局いつもぐだぐだになってしまう。

だから、今話している事がちゃんとななもり君達に伝わるかどうか、私は不安だった。

「そ、れで、今回の事件が原因で、学校を退学するように言われて…。」

な「……うんうん。」

でも、そんな私の様子を見兼ねてなのか、相槌をうってくれるななもり君や、うんうんと頷きながら話を聞いてくれる皆のおかげで、比較的言葉が紡ぎやすかった。

「……私、親戚のおばさんと二人暮しなんだけど、そのおばさんに、もう手に負えない、とか、キャッツアイの人達が家に来たら怖い、とか、巻き込まないで、って言われて……」

私は言葉を紡いでいくにつれ、自然と目線が下がり、どんどん俯いていってしまう。

「……家を、追い出されて。」

私がそう言うと、皆驚いたのかなんなのか、部屋に静寂が訪れた。

私はなんだか静寂が怖くなって、その先の言葉を探す。

「そ、それで、その時、田中さんが来てくれて、な組の家に、行きましょう、って…」

その先の言葉がもう見つからなくて、私の言葉はそこで途切れた。

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くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時

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