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【第25話】 ページ28

家に入ると、案の定玄関には見慣れない靴が一足分置いてあった。

見た所、男性の靴らしい。

誰だろう。

そう思いながら廊下を歩く。

リビングに近づくにつれ、男性の声と、親戚のおばさんの声が聞こえてくる。

その男性の声は、どこかで聞いたことのあるような声だった。

私は渋々、リビングの扉を開けた。

親「あら、おかえり。」

親戚のおばさんはいつも通り冷たい声でそう言う。

そして、その隣に座っていた男性の姿を見て、私は目を見開いた。

校「こんばんは。」

そこに座っていたのは校長先生だった。

私は益々嫌な予感がした。

「……こんばんは。」

私はそう言い、リビングの扉を閉める。

校長先生が家に来るなんて、よっぽどの用事があるんだろう。

私はなんだか怖くて、なかなか足が進まなかった。

親「何してんの。こっち来なさい。」

親戚のおばさんにそう言われ、手招きされて、やっと初めて足が動く。

私は親戚のおばさんと校長先生が座っている所へ行き、隣に腰を下ろした。

校「……今日はとある話をしにお邪魔させてもらったんだけどね。」

しばらくして校長先生が話を始めた。

校「Aさん、今日あった事件の事を知っているかい?」

校長先生は私に問う。

今日あった事件、というのは、キャッツアイが私を襲いに来た時のことだろうか。

私はそう思い、はい、と小さく頷いた。

校「そうか。それなら話は早いんだが……。」

親「……うちの子が何かしたんですか?」

親戚のおばさんは校長先生にそう尋ねた。

うちの子、なんて。いつも私を邪魔者みたいに扱うくせによく言えたもんだ。

校「あー……そうですね。では説明致します。」

校長先生はそう言い、一つ咳払いをしてから説明を始めた。

校「本日のお昼頃、拳銃を持った男が複数、うちの学校に押し込んできまして……。幸い重傷を負った生徒は居なかったらしいですが、学校で騒ぎになりまして。」

リビングに、校長先生の声だけが響く。

校「その拳銃を持った男達は、"Aはどこだ""Aを差し出せ"等と口にしていた、との事でして。」

親「え……?」

校「……Aさん、彼らとどう関係があるのかは知らないが、彼らはAさんを狙って、うちの学校に押し寄せてきたのは確かなんだ。」

校長先生は、私に言葉を投げかける。

校「それで、君がこのままうちの学校にいると、またこういうことが起きるかもしれない。」

止まることなく言葉を紡いでいく。

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くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時

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