困らせたいわけじゃないけど寂しい 桃side ページ8
久しぶりに会った共演者と話をしているうちに、
彼女がその場を離れてしまった。
共演者がご飯行きたいって言いだしたので、
これから予定があるからまた今度、予定があったら。
と濁して、その場を離れる。
出来れば一緒に帰りたかったのに……と思って、
挨拶をして帰り道。
道の向こう側で彼女が立ち止まって
スマホを見ているのを見つけた。
幸せそうな笑顔。
誰からの連絡か分かってしまう。
あんな笑顔を見せるのは、ふっかからの連絡しかない。
「Aちゃんっ！」
聞こえるか分からないけど、声をかける。
嬉しそうに顔をあげて、
ちょっとだけ哀しそうな顔をして。
気が付かなかったふりとか、下手なんだよ。
嬉しそうにこっちを見てくれたのに、
そのまま、行ってしまった彼女に呟く。
もちろん、聞こえないことは分かっているけれど。
すぐにスマホを取り出して、
彼女にメッセージを入れる。
「Aちゃん、道路のこっち側見て」
「駄目だよ。いろんな人にバレちゃう」
「じゃあ、Aちゃんの家で待ち合わせしよう」
「今日はそのまま出かける予定だから……」
「何時くらいに帰るの？」
「多分、夜中」
「じゃあ、俺んちで集合とかどう？」
「大ちゃんの家は危険じゃない？」
「どこか外よりかは安心だと思うよ」
「今度でも、いい？」
「彼氏優先だから？」
「のーこめんと」
「俺より蓮の方が大事？」
「そういうことじゃないよ」
「俺、まだ甘えきれてない。
前のだけじゃ、足りない。
Aちゃんが、もっと欲しい」
君の待つ家に帰る幸せ 黒side→←彼女の居る家 黒side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 241人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな(プロフ) - ビルスさん、ありがとうございます！初コメント、感想を頂けて嬉しいです！メインがふっかさんなので、やっぱりそこのご要望は汲んで行けたらと思ってます！ありがとうございます！ (2023年2月8日 10時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
ビルス(プロフ) - こんにちは。読ませていただいてます。でも最後はふっかと戻ってほしいです。願望… (2023年2月8日 7時) (レス) id: e2c763f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2023年2月7日 13時
