気の抜けない君とやきもち ページ11
「ただいま」
「おかえりなさい」
そう言って、彼のアウターを受け取ると、
動かない彼を見上げる。
「どうかしたの？」
そのままで居ると、目黒くんからぎゅっと抱きしめられる。
「今日、反省したこと言ってもいい？」
「ん？」
「差し入れ持ってきてくれたじゃん。お礼よりも先に
やきもちやいた」
「ふふふ。まぁ、ほかの人に聞かれて誤解されてないなら
いいんじゃない？大ちゃんもさほど気にしてなかったし」
抱きしめられたまま、言葉が続く。
「ねぇ、俺のことはいつ、下の名前で呼んでくれんの？」
「え？」
「俺の名前、知ってる？」
「めぐろれん」
「いや、フルネームじゃなくて」
「蓮……くん」
「だめ、呼び捨てで言って」
「れ……ん…くん」
「頑張って、呼び捨てにして」
「……れん」
「よく出来ました」
「あとさ、女優さんにイラっとしちゃった」
「どういうこと？」
「せっかく彼女が来てくれたのに、あのタイミングはない」
「いや、別に変なタイミングじゃなかったじゃない？」
「だって、寂しくなかった？俺は寂しかった。
喋れる機会があったのに……いつもなら俺と二人のAは
見れてるけど、他の人の前ではどんな表情で、どんな言葉で
話すのか見たかった」
「そんなもの？」
「どんなAだって知りたいよ。だって俺ばっかりじゃん」
「そうかな……」
「じゃあ、わたしからも蓮にひとつだけ」
「うん」
「女優さんたちと話しているの見て、
ちょっとだけ寂しくなった」
「え？どういうこと？」
「なんかね、女優さんと話してる蓮は
やっぱり格好良くてお似合いで」
「うん」
「私の隣にいつも居てくれる蓮とは
違う人？みたいに感じて」
「……ねぇ、それってやきもち？」
「なっ……違うよ！」
「えー、絶対にやきもちじゃん」
「認めない！認めたくない！」
「やば……嬉しいんだけど」
「だから違うってば！」
「ねぇ、キスしたら怒る？」
そう言って、
じっとこっちを見てくる蓮の腕から逃げて。
「それは！だめです！！」
ふたり、ふざけあって笑うこの時間が
幸せだなと思った。
お風呂じゃんけん→←思い出は大切にしまっておきたい 紫side
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ひな(プロフ) - ビルスさん、ありがとうございます！初コメント、感想を頂けて嬉しいです！メインがふっかさんなので、やっぱりそこのご要望は汲んで行けたらと思ってます！ありがとうございます！ (2023年2月8日 10時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
ビルス(プロフ) - こんにちは。読ませていただいてます。でも最後はふっかと戻ってほしいです。願望… (2023年2月8日 7時) (レス) id: e2c763f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月7日 13時
