まっすぐ飛び込んでこられるのはずるい ページ40
「こっち全然見てくれないっすね」
「この距離で見る目黒くんは緊張するので」
「なんで？」
「その！顔で！言わないで！！！」
「ふはっ……やっぱり面白いっすね」
楽しそうで何より……だけど。
さっきから何回もメッセージの着信を告げるスマホ。
辰哉くんからなのかな？ってちょっと気になってしまう。
「ねぇ……Aさん？」
「ん？」
「俺、主演ってやっぱり緊張しちゃうんですよね。だから、
ご褒美下さい」
「何でも、私があげられるものなら」
「じゃあ、クランクアップまででいいから。Aさんが、
俺の彼女って駄目ですか」
「……それは」
「頑張るから。ね？お願い。誕生日プレゼントも兼ねてって、だめ？」
そう言って、ぎゅっとされる。
「ズルい」
「まぁ、退路を塞いで言ってるんで。他の男のこと気にしてる人を
落とすためにはこれくらいしないと無理じゃないですか」
「……そこまで分かっててなんで」
「それくらい、Aさんのことが欲しいんです」
「……ちょっと考えさせてください」
「撮影が始まる日までに、返事もらえたら嬉しいです」
「ちょ！それ、もう来週じゃない」
「まぁ、ズルい男なので」
そう言って離してくれない目黒くんは、少しだけ手が震えてて。
ズルいって言いながら、そういうところは隠し切れないことすら、
やっぱり彼のまっすぐで、優しい裏側を見れたようで、ちょっとくらっとした。
忘れたくない、忘れられない、誕生日も→←詰められる距離と心の隙間
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ひな(プロフ) - きらさん» きらさん、教えて下さりありがとうございます！スマホで更新した際に触れてしまったようです。解除しました！ (2023年2月3日 11時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - オリ.フラ立ってますよ！違反報告されてしまう前に解除お願いします (2023年2月3日 10時) (レス) id: 0df082814a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月1日 17時
