15 TH side ページ15
『テヒョン？』
「あ、はい」
『ちょっと、ボーっとしてないで集中して』
「はい...」
事務所近くの焼き肉店の個室
先日の件でA子さんに呼ばれて
テーブルの真ん中で牛脂をパチパチと踊らせている炭火にさらされた網を見つめていた
『で、話戻すけど あなたはどうしたいの？』
「どうしたいって。俺もまだ整理がついてないんです」
『まあ、そうよね』
「A子さん、本当にまだ誰にも話してないんですか？」
『ええ、本当よ。あの場にいたスタッフにはうまく説明しといたから、
まあ無理があったのは間違いないけどAが関係ないふりしてくれてよかったわね』
「ええ、はい」
肉は次々に運ばれてくるが
トングは両サイドに置かれたまま
タレに浸ってる生肉がテーブルを埋めてるだけ
『本当に確かなのね？Aにもちゃんと確認してないんだから。』
「でも、俺のこと確かに話してたんですよね？」
『うん、まあ話してくれた時ははっきり名前聞いてないけど控え室の反応見るとあなたのことよね』
「本当に俺の子なんですかね」
『いや、どっちなのよ』
「どっちって」
『え、子供出来たって知らずに来たの？』
「そうだって言いませんでした？」
煙が上の換気扇に吸い込まれてく
俺とA子さんの間に仕切りなく壁を作り続けてる
生肉がタレを吸ってくだけ
『核心的な行為の覚えは？』
「いや核心的って、お盛んな時期でしたからどれがどれだか...//」
『何急に恥じてんだよ、状況見なさい』
「え こわ」
『どれだけ重大な問題かわかってるの？』
「重大って何ですか、俺の今後ですか。」
『みかんちゃんが娘だっていう確信はないにしても
元カノが独りで必死に働いて子育てしてるのよ？重大の他ないと思わない？』
「それって俺の子供じゃなかったら、なんの問題もないですよ」
『は？』
「Aは確かに元カノで、関係は持ってましたけど。俺に子育てに協力しろなんて
言ってきてないんですよ？」
『少し時間かけて冷静になった方がいいわ』
A子さんは俺のことを『ありえない』って感じの目で見た
俺はタレを吸収しつつある生肉を放置したままにするなんて『ありえない』
A子さんは、伝票を手にして個室から出て行った
俺は『整理がつかない』って言ったのに
並べられたたくさんの生肉に気を置いている間に
Aを見捨てることができた
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JiHi1204(プロフ) - すごく、胸にきます…更新楽しみしてます(*^^*) (2018年10月20日 19時) (
レス) id: cd3609355b (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - プラスチック製さん» お返事ありがとうございます(*^ω^*)色々とお忙しいと思いますのでご無理はなさらないでくださいね^^更新とっても楽しみに待っております！ (2018年10月9日 13時) (レス) id: 96ec3bb179 (このIDを非表示/違反報告)
プラスチック製(プロフ) - alexandrite_bbcさん» コメントありがとうございます！たいっっっっっっっっっっっっっへん遅くなってしまって、申し訳ないです。これから次々更新頑張りますので、ご愛読お願いしますm（＿＿）m (2018年10月9日 12時) (レス) id: 62d31a9840 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 更新待ってました^^ (2018年10月9日 12時) (レス) id: 96ec3bb179 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - プラスチック製さん» 早速なん年前……と書かれていて、すごくわかりやすかったです！！もちろんです！頑張ってください！ (2018年3月7日 18時) (レス) id: c78f3d5d68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラスチック製 | 作成日時：2017年10月27日 19時
