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百六十一話 まだ怖いか? ページ2

「A。」

黒いソファに座っていたのは、私の従兄弟。

來夜だった。

來夜「おはようA。」

立ち上がって私の髪を撫でる。
何故か心地よく感じながらも私は月夜さんに本題は何かを訊ねた。

月夜「順を追って話すよ。」

カップに入った淹れたてのコーヒーを私の前に置くと角砂糖をソーサーに置いてくれた。

A「ありがとうございます。」

月夜「じゃあまず何から話そうか。」

ちらりと來夜に目配せをする。
來夜は小さく頷くと私に目を向けた。

來夜「…久しぶりだな。A。」

改まって私の方へ身体を向けた。

A「久しぶり。來夜。」

來夜「………九年前の事、まだ怖いか?」

おずおずといった雰囲気で彼は私の恐怖であった体験を話した。


…………九年前。
彼が私を蔵に閉じ込めたあの雨の日。

私のこめかみ辺りに嫌な汗が滲んだ。

來夜「………………………ごめん。」

來夜「赦してくれ、なんて言えないが……とにかく今から落ち着いて話を聞いてほしいんだ。」

真っ直ぐに私の目を見つめたまま來夜は口を開いた。


來夜「俺と一緒に来て欲しい。」

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設定タグ:ヤンデレ , 狂愛 , 名前変換オリジナル   
作品ジャンル:恋愛
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日名無 りん(プロフ) - NZMさん» ありがとうございます!!!!綺麗なんて……!!!光栄です!!! (2019年12月3日 23時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても綺麗な作品だなと思いました! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - まりもさん» それは本当に良かったです!皆様のお陰様で無事完結を迎えられました! (2019年7月27日 21時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - ヤンデレ系は苦手なのですが、これは続きが気になるほど面白かったです。完結、おめでとうございます! (2019年7月27日 14時) (レス) id: 6b2aac275b (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» マジか衝動でここまで描けるのすごい (2019年7月25日 15時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日名無 りん | 作成日時:2019年6月21日 18時

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