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百二十一話 手紙 ページ1

その封筒を受け取ると、俺は中身を開けた。

一枚の紙に書かれた綺麗な筆跡。


それは間違いなく、父のものだった。



俺は、六年前の、生きていた父が綴った文章を、読んだ。





『來夜へ

この手紙を読んでいるという事は、私はもう、この世にいないという事なのかな。

知っている通り、私はもう、この世にはいない。亡きものだ。

お前は私を恨んでいるだろう。憎んでいるだろう。
当たり前だと思う。

一年前、お前を追い出した日、私はお前を強く憎んだ。この世の誰より憎んだ。

けれどよくよく考えれば、全ては私が引き起こした事だ。

ひょっとしたら、來夜。
お前は私に認められる為に、努力をしていた。
しかし私は真剣に向き合ってはくれない。

だから、お前は壊れてしまった。



違うか?


今更虫がいい話だと思う。

あの世にいる私を軽蔑してくれ。

私は、お前には強くなってほしかった。

自分一人で、歩ける強い子に。

だけど、お前を傷付けてしまった。
二度と消えない傷を負わせた。


來夜、私はお前が生まれた日、私は世界で一番幸せだと感じたんだ。
だけどそれは、日に日に当たり前になってしまった。

失ってから気付くだなんて、本当に救いようがないよ。私は。

お前が大きくなる度に、私は思っていたんだ。

将来は何になるんだろう。どんな人と出会って、家庭を築いてゆくのだろう。

どんな人生を歩くのだろう。



けれど私が、お前の人生を壊してしまった。

悔やんでも悔やみきれない。



強く後悔した。


だから私は、死を持って謝罪する。




私の事を、赦してくれとは言わない。


ただ、最後、お前に謝りたかった。





本当に、すまなかった。』





『さようなら。



父より。』

百二十二話 涙→



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設定キーワード:ヤンデレ , 狂愛 , 名前変換オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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日名無 りん(プロフ) - 瑞貴(siera)さん» わわっ!ありがとうございます!完結まで頑張ります! (6月21日 18時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
瑞貴(siera) - いつも閲覧させてもらっています!!楽しみで仕方なくてドキドキしてます!!これからも更新頑張ってください!! (6月21日 17時) (レス) id: e176c72e2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日名無 りん | 作成日時:2019年6月8日 18時

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