二十四話 生活の術 ページ25
月狂は私に対して少し過保護な気がする。
何をするにも彼が動くばかりで、私はずっと彼に甘え切っている。
けれど私には、何処に何があるのか全く分からないし、この屋敷だって、一人で歩くなんて出来るわけがない。
絶対に迷子になってしまう。
「Aのお世話は全部俺がやりたいんだ。」
「俺に依存して、縋ってよ。」
「Aはされるがままでいいんだよ。」
こんな事をずっとされていては、本当に彼なしでは生きていけなくなる。
けれど私には、彼無しでの生活の術が分からない。
そして何より…。
私は自分の首に嵌められてる首輪。
私を繋ぐ手枷、足枷に視線を移した。
どうして彼は私を縛り付けようとするのか。
それは前々から疑問に感じていた事だった。
私の服だって、彼の手作りの物らしい。
生地がとても滑らかで、肌触りがとても心地がいい。
部屋中に漂うカサブランカの香り。
彼はカサブランカが好きなのだろうか。
A「ねえ月狂。」
私はベッドに横たわる私の髪を弄る月狂に語りかけた。
A「月狂はカサブランカが好きなの？」
私の問いに、まるでアンティークドールの様に甘美に満ちた貌をした彼はニヒルな笑みを浮かべた。
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日名無 りん(プロフ) - ふわさん» ありがとうございますっ！！はい、月狂のイメージ画です！ (2019年9月27日 15時) (
レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ - このシリーズ大好きです！十四話のイメ画は月狂ですか？？ (2019年9月26日 22時) (レス) id: 52abb0a881 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - あ、やばっ「」つけんの忘れてた (2019年8月19日 19時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» 本当の幸せはその者しかわからないぞ。そうか…ならばこの先を行くことだそうすれば君に幸福が現れるであろう。 (2019年8月9日 13時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - lkwistervenさん» 「恨まれるのは…僕も怖いよ。だけどあの悪魔の所にいちゃ、お姉ちゃんは本当に幸せにはなれないんだ。僕はお姉ちゃんが心の底から幸せになって欲しい。その為なら、この僅かな躊躇いも飲み下せるよ。」 (2019年8月8日 16時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日名無 りん | 作成日時：2019年7月23日 23時
